パス・ベガ

パス・ベガ

パス・ベガ（Paz Vega）は、1976年1月2日にスペインのセビリアで生まれた女優です。2008年からアメリカ・ロサンゼルスに移り住み、国際的に活動を展開しています。彼女の生い立ちは伝統的なカトリック家庭で、父は闘牛士、母は専業主婦という背景を持っています。また、妹はフラメンコダンサーとして活躍しています。ベガは自身の芸名を祖母にちなんで名付けました。

彼女は幼少期より、サンタ・アナ初等学校やセビリアのグスタボ・アドルフォ・ベッケル中等学校で学び、その後情報科学を専攻しました。しかし、15歳の時にフェデリコ・ガルシア・ロルカの戯曲『ベルナルダ・アルバの家』に出演したことをきっかけに、演技の道へ進むことを決意しました。16歳で義務教育を修了した後、演技を学ぶためアンダルシア中央劇場演劇学校に入学、2年間の学びを経た後、マドリードに移りました。

女優としてのキャリアは、テレビドラマ『Menudo es mi padre』で始まりました。この作品ではルンバ・フラメンカの歌手エル・ファーリーと共演しました。1997年には『Más que amigos』や『Compañeros』といったテレビドラマに出演し、1999年には映画『Zapping』で映画デビューを果たします。同年にはダビド・メンケス監督の『Sobreviviré』でも存在感を示しています。また、アメリカの人気ドラマ『フレンズ』のスペイン版リメイク『7 vidas』に出演し、広く知名度を得ることとなりました。

その後、2001年にフリオ・メデム監督の『ルシアとSEX』に出演し、ここでゴヤ賞の新人女優賞を受賞。また、2004年には『スパングリッシュ 太陽の国から来たママのこと』でアダム・サンドラーと共演し、イマジン賞やフェニックス映画批評家協会賞で女優賞を受賞しました。2006年にはモーガン・フリーマンとの共演作『素敵な人生のはじめ方』で再び注目を集めました。彼女のキャリアは、2008年の『ザ・スピリット』や2011年の『Vallanzasca Gli Angeli Del Male』でも多彩なキャラクターを演じることで続きました。2015年にはスペイン版ラジー賞とも称されるヨガ賞で最悪女優賞も受賞し、その演技力が再評価されました。

私生活では、2002年にベネズエラ人のオルソン・サラサールと結婚しました。この二人はスペインの島でバカンス中に出会い、その後家庭を築きました。彼女には三人の子供があり、長男が2007年、長女が2009年、次男が2010年に生まれています。

さらに、モデル活動にも力を入れており、ニューヨークのワン・マネジメントと契約しています。また、2011年には化粧品ブランドロレアルの顔の座をペネロペ・クルスから引き継ぐなど、女優だけでなく多方面での活躍が見られます。パス・ベガは、その卓越した演技と魅力で国際的に認知されている女優として今後もさらなる成功が期待されます。

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