パズル (2014年の映画)

映画『パズル』解説

『パズル』は、山田悠介の同名小説を原作とした2014年公開の日本映画。内藤瑛亮監督がメガホンを取り、夏帆と野村周平が主演を務めるスリラー作品です。R15+指定。

あらすじ

物語は、郊外に位置する徳明館高校で、女生徒の中村梓（夏帆）が投身自殺を図る場面から始まります。生徒たちが病院への寄付のためにオブジェを製作している最中の出来事でした。一命を取り留めた中村に、同級生の湯浅茂央（野村周平）はいち早く駆け寄ります。

最初の事件

それから1ヶ月後、徳明館高校は覆面を被った4人組の生徒に占拠されます。彼らは妊娠中の安田教諭（佐々木心音）を人質に取り、高井理事長（大和田獏）らにパズルゲームを強要。校内を走るラジコンに取り付けられたパズルのピースを集めさせます。集められたピースを組み合わせると、高井理事長のバストアップが現れます。その頃、高井理事長は何者かに拉致され、安田教諭は無残な姿で発見されます。

次の事件

高井理事長と3人の生徒が失踪。刑事の三留（高橋和也）は、息子を救うため独自に捜査を開始します。そんな中、湯浅は入院中の中村に封筒を渡します。町内の病院では、徳明館高校の生徒らが手掛けたオブジェのお披露目会が行われていましたが、院内のプールで失踪した生徒2人が発見されます。彼らの頭部には時限爆弾が仕掛けられていました。再びパズルゲームが開始され、町中が混乱に陥ります。中村は湯浅から渡された封筒に入っていた最後のピースを焼き捨て、生徒たちは爆死します。

復讐

湯浅は退院した中村を自宅の地下室へ招き、そこには高井理事長と三留が監禁されていました。過去に暴行を受けた中村は、湯浅と共謀して復讐を計画。2人は最後の事件を起こそうとします。

最後の事件

高井理事長が脱出し、高井の娘を暴行。共犯となった中村と湯浅は、三留の息子を徳明館高校の音楽室に監禁します。インターネットで「ドアを開くピースは町中の自転車のベル」と宣言。警察の協力でパズルは完成しますが、そこにいたのは爆弾つきのマネキンでした。三留の息子は既に殺害されていたのです。オブジェが学校の屋上から投下され、バラバラになった三留の息子の遺体が出てきます。激昂した三留は湯浅を襲い、2人は屋上から転落。中村と湯浅が手を伸ばし合うところで物語は幕を閉じます。

キャスト

中村梓：夏帆
湯浅茂央：野村周平
高井理事長：大和田獏
三留刑事：高橋和也
安田教諭：佐々木心音

スタッフ

監督：内藤瑛亮
原作：山田悠介
脚本：佐々木誠、内藤瑛亮
* 音楽：有田尚史

製作

原作のパズルゲームを取り入れたデスゲームの構想や、主要な登場人物の名前などが踏襲されていますが、物語の筋書きはほとんどが映画独自のものとなっています。内藤瑛亮監督初の商業映画作品。

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