パソナ

株式会社パソナについて

株式会社パソナ（英: Pasona Inc.）は、東京都港区南青山に本社を構え、人材派遣事業をはじめとする多様なサービスを提供している企業です。パソナグループの完全子会社として、日本の人材派遣業界における中核企業として知られています。また、同社は日本人材派遣協会の会員でもあります。

本社移転の背景

2020年8月31日、株式会社パソナは本社の主要機能を兵庫県の淡路島へ移転する方針を発表しました。この移転は、働き方の多様化や新型コロナウイルスの影響により、在宅勤務が一般化したことを受けたもので、淡路島には観光事業として「ニジゲンノモリ」などのエンターテイメント施設も開設しており、観光事業との相乗効果も期待されています。

企業の沿革

パソナの歴史は1976年にさかのぼり、大阪市で「株式会社マンパワーセンター」が設立されました。その後、1986年には一般労働者派遣事業の許可を取得し、1993年には現在の名称に変更、2001年には大阪証券取引所に上場しました。

2004年には新卒派遣事業部を分社化し、若年層への就職支援にも注力。また、海外拠点にも展開していることから、中国やアメリカなどにも人材紹介サービスを提供しています。

提携と戦略

パソナは、教育機関の河合塾やエディオン、SMBC日興証券など、異業種との提携にも力を入れています。特に、新型コロナウイルスの影響下では、リモートワークを活用した外国人IT人材の紹介を強化しており、日本企業と海外の専門家が国境を越えてオンラインで結びつくことを助けています。

地元貢献と事業展開

淡路島での地方創生事業は、パソナが力を入れており、観光施設の設立や農援隊の拠点設置などを通じて地域経済の活性化を図っています。特に「チャレンジファーム」と称される農業支援活動は、地域の発展にも寄与しています。

不祥事と批判

一方で、パソナは過去にいくつかの不祥事にも直面しています。例えば、大阪府八尾市での受託業務に関する手数料の着服事件や、新型コロナウイルス関連の給付金事業での不適切な再委託問題が報じられています。また、竹中平蔵氏が取締役会長としての立場を利用して利益相反の懸念が指摘されています。これにより、企業の信頼性に疑問を抱く声も少なくありません。

総括

株式会社パソナは、長い歴史を持ちながら、多様な事業を展開し、近年では地方創生と新しい働き方の提案に取り組んでいます。しかし、過去の不祥事や利益相反の問題を解決するためには、さらなる透明性の確保と誠実な経営が求められています。

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