パタパタ時計

パタパタ時計について

パタパタ時計、またはフリップ時計は、数字を描いた板を回転させて時間を表示する独特なスタイルの時計です。この時計は、主に薄いプラスチック板で作られており、これらの板が上下に組み合わさることで、現在の時刻を視認することができます。通常、この時計は円筒の形状で、数多くの板がはめ込まれています。板の上下に配置された部分が時間と分を表示し、従来の時計とは異なったスタイルで魅了しています。

パタパタ時計の名称とその由来

「パタパタ時計」という名称は、その音に由来しています。「パタパタ」とは、時計の板がめくれる際の音を表現した擬音語です。一方、英語では「flip clock」と呼ばれ、こちらは「ひっくり返る」という意味を持つ"flip"から来ています。これが時計の動作を都合よく表現しています。

歴史

この時計の起源は1904年に遡ります。最初のモデルはアメリカで開発され、金や銀メッキの土台にガラスの円筒が使われ、ゼンマイ動力によって動作する卓上デジタル時計「Plato Clock」として登場しました。残念ながら、日本での普及は少なかったものの、1960年代には羽田空港での反転フラップ表示機器の導入をきっかけに、再評価が進みました。

1970年代に日本では多くの民生用デジタル時計が普及し、目覚まし時計やキッチン用タイマー、さらにはテレビやラジオなどにも組み込まれるようになりました。しかし1980年代に入ると、電子式デジタル時計の普及に伴い、パタパタ時計は市場から姿を消していきました。

最近では、1970年代のデザインや独特な表示機構が再び注目を集め、インテリア雑貨としての需要が高まっています。また、パソコンやスマートフォンのアプリケーションでもパタパタ時計風のデザインが登場しており、時代を超えて愛されています。

機能と特徴

表示要素

一般的なパタパタ時計の表示は時間と分の2つで構成されています。時間を表示するためには1つの円筒を使い、分の表示には1つから2つの円筒を用います。秒の表示については、基本的には設けられていませんが、近年では秒や年月日、曜日などを表示する製品も増加しています。

表示部の照明

パタパタ時計は自照式ではなく、多くの場合は照明として豆電球やネオンランプを備えています。これにより、暗い場所でも時間を確認しやすくなっています。

タイマー機能

昔のパタパタ時計には、アラームやタイマー機能がついているものもありました。この機能は特に便利で、小窓のドラムを使って設定ができました。

構造と動作

一般的なパタパタ時計は、同期電動機やステッピングモーターによって動かされています。時計は円筒状で、各末端に設けられた大きな円盤とその中心に取り付けられた薄い板から構成されています。これらの板は、爪と呼ばれる機構によって制御されており、円筒が回転することで板がめくれ、時間が更新される仕組みです。

動力源は主にゼンマイ、乾電池、または商用電源のいずれかで、ゼンマイ時計は機械式、乾電池はクォーツ式など多様なタイプがあります。

結論

未だに根強い人気を持つパタパタ時計は、独自の動作様式と美しいデザインから、インテリアの一部として支持されています。時間を表示するだけでなく、その動作や音、さらにはレトロなデザインは、多くの人々を惹きつけています。

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