パット・マッグリン

パトリック・ジェームス・マッグリン（Patrick James McGlynn、1958年3月31日 - ）は、スコットランドのエディンバラ出身のミュージシャンであり、パット・マッグリン（Pat McGlynn）の名で広く知られています。彼は、かつて一世を風靡したベイ・シティ・ローラーズのメンバーとして、主にリズムギターを担当していました。

ベイ・シティ・ローラーズ時代

1976年11月、パット・マッグリンは、イアン・ミッチェルの後任として、まさに人気絶頂期にあったベイ・シティ・ローラーズに加入しました。同年12月には初来日を果たし、日本での人気を確立する一翼を担いました。しかし、彼の在籍期間は短く、1977年5月にはグループを脱退しています。通常、リズムギターを担当していましたが、ステージ上でベーシストのスチュアート・ウッディ・ウッドがキーボードを演奏する際には、代わりにベースを演奏することもありました。

パット・マッグリンとスコッティーズ

ベイ・シティ・ローラーズ脱退後の1977年5月、マッグリンは自身のバンド、パット・マッグリンとスコッティーズ（Pat McGlynn's Scotties）を結成し、活動を開始しました。同年秋には、セルフタイトルのデビュー・アルバム『パット・デビュー! あの娘はアイドル (Pat McGlynn's Scotties)』をリリースし、シングル「あの娘はアイドル (She'd Rather Be With Me)」がイギリスと日本でヒットしました。この成功を受けて大規模な来日公演も行い、日本での人気を不動のものとしました。その後も日本ではアルバムがリリースされ、1978年には『デイドリーム パット・マッグリン バースデイ・アルバム (Daydream Believer / Pat McGlynn Birthday Album)』と、ソロ名義での『パット・マッグリン・ライヴ・イン・ジャパン (You've Got It (Pat McGlynn Live In Japan))』が発表されました。また、ドイツでも一定の成功を収め、1978年にはソロ名義のセルフタイトル・アルバム『Pat McGlynn』がリリースされています。

その後

1980年代以降、マッグリンは、時折企画されるベイ・シティ・ローラーズの再結成に度々参加しました。1993年には、彼が作曲した楽曲「So Much of Your Love」が、ソニアによってユーロビジョン・ソング・コンテストのイギリス予選で歌われました。

2003年、マッグリンは、かつてベイ・シティ・ローラーズのマネージャーだったタム・ペイトンを、1977年にホテルの一室で性的暴行を加えようとしたとして訴えました。しかし、警察は、ペイトンを訴追できるだけの十分な証拠はないと判断しました。ペイトンには以前にも、未成年の少年に対する淫行を理由に逮捕された前歴がありました。

2005年5月、マッグリンはかつてのローラーズのリード・シンガーだったレスリー・マッコーエンとともに、薬物関連の容疑で逮捕されましたが、後に容疑は晴れています。

2009年には、過去のソロアルバム全5作が初めてCD化されたことを記念して、23年ぶりとなる日本公演が実現しました。

パット・マッグリンの音楽キャリアは、ベイ・シティ・ローラーズでの成功、自身のバンドでの活動、そしてソロとしての活動を通して、多岐にわたるものでした。彼の音楽は、多くのファンに愛され続けています。

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