パトリス・タロン

パトリス・ギヨーム・アタナーズ・タロン（Patrice Guillaume Athanase Talon）は、1958年5月1日生まれのベナンの政治家、実業家です。2016年4月6日からベナン共和国の大統領を務めており、現在2期目となります。フルネームはパトリス・アタナーズ・ギヨーム・タロン（Patrice Athanase Guillaume Talon）とも表記されます。

経歴

タロンは綿花産業との深い関わりから「綿花王」として広く知られています。かつてはヤイ・ボニ大統領の後援者であり、2006年と2011年の大統領選挙ではボニに選挙資金を提供していました。しかし、その後、両者の関係は悪化し、タロンはボニ暗殺の陰謀に加担したとして逮捕され、2012年にフランスへ亡命することとなりました。2014年には赦免されています。

2016年3月の大統領選挙に無所属で立候補し、第1回投票ではベナン新興党のリオネル・ザンス首相に次ぐ2位でしたが、決選投票で65％の票を獲得し、見事逆転当選を果たしました。当選後の3月25日の演説では、憲法改革に最優先で取り組むと述べ、独裁的な政治を避けるため、大統領の任期を5年に制限する計画を明らかにしました。さらに、内閣の規模を28名から16名に縮小する意向も示しました。

2016年4月6日、タロンは大統領に就任しました。その後、タロン政権の陣容が発表され、首相は置かれず、先の大統領選挙で敗北し、決選投票でタロンを支援したパスカル・クパキ前首相とアブドゥライ・ビオ＝チャヌの2名がそれぞれ大統領府事務総長と企画開発相という要職に起用されました。

2021年4月11日の大統領選挙では、有力な対立候補の立候補資格を剥奪したり、国外逃亡に追い込むなどの動きもあり、得票率86.3％で再選を果たしました。

2021年9月22日、タロンとボニはコトヌーのマリーナ宮殿で会談しました。この際、ボニは特に政治的拘禁者の釈放に関連する一連の提案と要求をタロンに提示しました。

人物

タロンはポルトノボ出身の女性と結婚しており、2人の子供がいます。

タロン大統領は、実業家としての経験と政治手腕を活かし、ベナンの経済発展と政治改革に取り組んでいます。しかし、その手法については賛否両論があり、今後の動向が注目されています。

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