パパ行ってらっしゃい

『パパ行ってらっしゃい』は、1951年から1960年代にかけてラジオ東京（現在のTBSラジオ）で放送されていた朝のラジオドラマです。脚本は高垣葵が担当しました。

番組概要

このドラマは、小沢昭一と中村メイコの2人が中心となって展開されました。小沢昭一がサラリーマンの父親役、中村メイコがその妻や子供役を演じ、朝のひとときを彩りました。小沢昭一は自身の番組『小沢昭一の小沢昭一的こころ』で、この『パパ行ってらっしゃい』が早朝に放送されていたため、「時計代わりにこの番組を聴いた人も少なからずいた」と語っています。当時の人々の生活に深く根付いていたことが伺えます。

多忙を極めていた小沢昭一と中村メイコは、常に一緒に収録できたわけではありません。そのため、スケジュールの都合が良い時にそれぞれが別々に録音を行い、それを繋ぎ合わせて放送していたという制作秘話も残っています。当時のラジオ制作の苦労が垣間見えます。

放送時間

1963年3月時点、そして1966年4月時点での放送時間は、月曜日から土曜日までの朝7時20分から10分間でした。短い時間ながらも、多くのリスナーにとって欠かせない番組だったことがわかります。

オープニングテーマ曲

番組のオープニングテーマ曲のタイトルは、当然ながら番組名と同じ「パパ行ってらっしゃい」であると思われます。しかし、JASRAC（日本音楽著作権協会）の作品データベースで検索したところ、「パパ行ってらっしゃい」「パパいってらっしゃい」のいずれのタイトルでも該当する楽曲は見つかりませんでした。また、権利者名を「中村メイコ」や「神津善行」で検索しても、該当する楽曲は見つかりませんでした。

このことから、以下の可能性が考えられます。

オープニングテーマ曲は権利登録されていない
オープニングテーマ曲のタイトルは、番組タイトルとは異なる

オープニングテーマ曲に関する情報は、現在も明確になっていません。

アーカイブ

放送ライブラリーには、1962年6月1日放送分の『パパ行ってらっしゃい』が保存・公開されています。当時の放送を実際に聴くことができる貴重な機会です。

参考文献

* 小沢昭一さん追悼特別番組 明日のこころだ 小沢昭一について考える（2012年12月29日・TBSラジオで放送）

この番組は、小沢昭一の功績を振り返る特番で紹介されました。

『パパ行ってらっしゃい』は、昭和の時代の家族の日常を温かく描き出したラジオドラマとして、今もなお多くの人々の記憶に残っています。

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