放送ライブラリー

放送ライブラリーの概要

放送ライブラリーは、神奈川県横浜市中区にある横浜情報文化センター内に位置するアーカイブ施設であり、主に放送番組やCMなどの資料を保存し、一般利用者が視聴できる場所です。この施設は、ラジオやテレビ放送が始まって以来、多くの番組やCMが収集され、系統的にデジタル化されて保存されています。利用者は無料でこれらの貴重な資料を観覧することができ、また放送に関連する人物を招いたセミナーなどのイベントも開催されています。

2000年に開設された放送ライブラリーは、新たに導入されたシステムを用いて運営されており、大阪にあった視聴施設は2004年に閉鎖されました。近年では、2023年に「全国放送番組アーカイブ・ネットワーク」というサービスが開始され、一部の図書館でも視聴可能となるなど、アクセスの幅が広がっています。

運営体制

放送ライブラリーは、公益財団法人放送番組センターが運営しています。この法人は放送法に基づき指定されており、運営費用は民間放送局やNHK、横浜市からの基金の運用益、補助金、寄付金などによって賄われています。これにより、持続可能な運営が可能となっているのです。

収集基準と資料

放送法では、放送番組センターが収集基準を定めており、公益財団法人放送番組センターはこれに従い、質の高い放送番組を集めています。具体的には、国内外の賞を受賞した作品や話題を呼んだ番組、また新しい表現技法や技術を用いた作品、歴史や社会文化の重要な記録となる番組などが収集対象です。これにより、全ての放送番組が保存されるわけではありませんが、特に意義のある作品が厳選されています。

現在、放送ライブラリーにはテレビ番組が約20,000本、ラジオ番組が約4,000本保存されています。これらのうち約18,000本は一般公開されており、他にもACC全日本CMフェスティバル入賞作品や劇場用のニュース映画など、合計30,000本以上の作品が一般に視聴可能です。

沿革

放送ライブラリーの歴史は1991年に始まり、初代施設が横浜みなとみらい21地区に設立されました。その後、1997年から横浜情報文化センターが着工し、1999年には初代ライブラリーが取り壊され、桜木町駅近くの暫定施設に移転しました。2000年3月に横浜情報文化センターが完成し、同年10月13日に新たな放送ライブラリーがオープンし、翌日から一般公開が始まりました。

アクセス

放送ライブラリーへのアクセスは非常に便利で、横浜高速鉄道みなとみらい線の日本大通り駅が直結しており、JR関内駅からも徒歩約10分という立地です。この利便性により、多くの人々が気軽に訪問し、貴重な放送資料を楽しんでいます。これからも、放送ライブラリーは往事の放送に関する文化的遺産を次の世代へと伝えていく役割を果たし続けることでしょう。

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