パプア及びニューギニア準州

パプアニューギニア準州

パプアニューギニア準州は、1949年から1975年まで存在した、オーストラリアが統治していた地域です。この準州は、それまで別々に統治されていた二つの地域、すなわちパプアとニューギニアが統合されることで成立しました。

成立の背景

第二次世界大戦後、オーストラリアはパプアを直接統治し、ニューギニアを国際連合の信託統治領として管理していました。しかし、両地域は地理的に隣接しており、行政上の効率化が求められるようになりました。そこで、1949年に両地域を統合し、一つの行政単位として運営することになったのです。

行政連合

この統合により、「パプア及びニューギニア準州」という行政連合が誕生しました。この連合は、オーストラリア連邦政府の管轄下に置かれ、共通の行政機構が設けられました。しかし、両地域は依然として歴史的背景や社会構造に違いがあり、統合は必ずしもスムーズに進んだわけではありませんでした。

国歌

準州の国歌は、当時オーストラリアを含むイギリス連邦の多くの国々で使用されていた「女王陛下万歳（God Save the Queen）」でした。これは、オーストラリアがイギリス連邦の一員であったこと、そして準州がオーストラリアの統治下にあったことを示しています。

パプアニューギニアへの改称

1971年、準州の名称は「パプアニューギニア」に変更されました。これは、地域住民の自治意識の高まりを背景としたものであり、独立への動きが本格化したことを示唆しています。

独立

1975年、オーストラリア議会はパプアニューギニア独立法を可決し、これによりパプアニューギニアは独立国家としての地位を確立しました。この独立は、長年にわたる地域住民の努力と、オーストラリアの協力によって実現したものでした。独立後、パプアニューギニアは独自の道を歩み始め、現在に至っています。

まとめ

パプアニューギニア準州は、パプアニューギニアの歴史において重要な段階でした。この準州の成立と変遷は、パプアニューギニアが独立を達成するまでの過程を理解する上で欠かせない要素です。この地域が経験した統治、統合、そして独立への道のりは、多くの国々に教訓を与えています。

参考文献

* Denoon, Donald (2005). A Trial Separation: Australia and the Decolonisation of Papua New Guinea. Pandanus Books. ISBN 9781921862922.

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