パラドックス (バンド)

パラドックス（PARADOX）

パラドックスは、1981年にドイツで結成されたメロディック・スラッシュメタルバンドです。バンドは、スラッシュメタルの形成期から活動しており、特に1990年代初頭には国内外での評価を高めました。その後、一時的に活動を休止したものの、1999年に再び音楽の世界へ戻ってきました。

創設と初期の成功

バンドの創設は、チャーリー・スタインハウアーとアクセル・ブラハの2人により1981年11月に始まりました。1986年には「パラドックス」という名称が正式に定められ、その年にバンドのラインナップも固まりました。1987年にリリースされたデビューアルバム『Product of Imagination』は、欧州のメタルシーンで好評を得ました。特に1989年に発表された2枚目のアルバム『Heresy』は、メロディの美しさと激しさが共存する作品として高い評価を受け、バンドの人気を確立させました。

しかし、1991年にスタインハウアーを残して他のメンバーが脱退。その結果、バンドは活動を停止し、スタインハウアーはタクシーの運転手として新たな生活を始めることになりました。

再始動と苦難

パラドックスの再始動は1999年に始まりました。スタインハウアーは、以前の名義でライブ活動を行った際に再び音楽への情熱を取り戻し、バンドを復活させました。2000年にリリースされた『Collision Course』は、長いブランクを経た作品であり、再び注目を集めました。しかし、メンバーの相次ぐ脱退やプライベートでの不幸が続いた結果、スタインハウアーは病にかかり、2003年には再度活動を停止しました。

その後、彼は2005年に新たなスタートを切ることを決意し、バンドの再建に取り組みました。2008年には8年ぶりの4枚目のアルバム『Electrify』を発表し、再び充実した音楽活動が始まりました。2016年には結成30周年を記念した『Pangea』をリリースし、感慨深い瞬間を迎えました。

現在の活動とスタイル

2021年、パラドックスは代表作『Heresy』の続編『Heresy II – End of a Legend』を32年ぶりに発表し、その存在感を再確認させました。バンドの音楽スタイルは、もともとサンフランシスコのベイエリア・スラッシュメタルにルーツを持ち、メロディックでドラマティックな要素が融合したサウンドが特徴です。

創設メンバーはスタインハウアー以外は変遷が多いため、彼はほぼ自身のプロジェクトとしてバンドを運営しています。2022年時点での現メンバーは、スタインハウアー、クリスティアン・ミュンツナー、オリー・ケラー、そしてアクセル・ブラハが所属しています。

ディスコグラフィ

パラドックスの主要なアルバムには、以下の作品があります。

• - Product of Imagination (1987)
• - Heresy (1989)
• - Collision Course (2000)
• - Electrify (2008)
• - Riot Squad (2009)
• - Tales of the Weird (2012)
• - Pangea (2016)
• - Heresy II – End of a Legend (2021)

長い歴史を持つパラドックスは、今も進化を続けており、メタルファンにとっては欠かせない存在となっています。

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