パラマウント (上海)

パラマウント（百楽門大舞庁）

概要

上海市にある「パラマウント」は、正式名称を「百楽門大飯店舞庁」とし、1929年に建設の準備が始まり、1933年に正式に営業を開始しました。以来、数多の著名人が訪れる娯楽の中心として知られ、特に1930年代から1940年代にかけて「東方第一楽府」と称されました。この施設は、静安区愚園路218番に位置し、静安寺の近くにあります。

名称の由来

「パラマウント」は「至高」や「最大」を意味し、当初からこの名称が使用されていました。また、当時の上海人にとって、「パラマウント」という名前は成功や繁栄を象徴するものであり、地域の文化的アイコンとなりました。さらに、「Paramount」はアメリカの著名な映画スタジオの名でもあり、多くの人々がその名を知っていました。

歴史

1930年代〜1940年代

1929年、静安寺近くのダンスホールが閉場し、上海の「貴族区」から娯楽施設が消えてしまいました。そのため、上海の商人である顧聯承が静安寺の土地を購入し、パラマウントの建設を決断しました。1933年にオープンしたこのホールは瞬く間に評判を呼びました。特に、張学良やチャップリンなどの著名人が訪れ、舞踏会も行われるなど、文化の発信地となりました。また、初のファッションショーや映画女優の結婚式など、多様なイベントも開催されました。

共産革命後

1949年以降、中華人民共和国の成立に伴い、パラマウントは国有化され、劇場へと変貌を遂げました。1951年に改装され、1070席を備えた劇場が誕生し、さまざまな文化イベントの場となりました。しかし、1956年にダンスホールは閉鎖され、劇場の名称も変わるなどの変遷を経ました。文化大革命時には映画館として毛沢東思想の映画が上映され、その後も改名・改修が重ねられました。

21世紀の再生

2001年以降、パラマウントの復活計画が始まりました。台湾の資本家が改装を行い、2002年には新たにダンスホールとして開業。再オープン時には「多元化と時尚化」を強調し、新たな時代の娯楽施設として脚光を浴びるようになりました。2010年には外観の修復が行われ、2017年にはナイトクラブとして営業を再開。さらなる発展を遂げています。

建物の特徴

パラマウントの建物は940平方メートルの敷地に、アール・デコ様式で設計された作品です。鉄骨コンクリート造の構造で、L字形の平面図が特徴的であり、当時の流行を反映した美しいデザインとなっています。

アクセス

静安寺駅からは上海の地下鉄2号線と7号線が利用でき、交通の便も良好です。

まとめ

パラマウントは上海の流行と文化を取り入れながら、常に進化を続ける場所です。これからも多様なイベントを通じて、訪れる人々に素晴らしい体験を提供し続けることでしょう。

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