パルマノーヴァ

パルマノーヴァは、イタリア北東部、フリウリ＝ヴェネツィア・ジュリア州ウーディネ県に位置する人口約5,300人のコムーネ（基礎自治体）です。この街は、16世紀末にヴェネツィア共和国によって計画的に建設された星形要塞都市として知られています。オスマン帝国の侵攻に備え、東方国境線を守るための軍事拠点として、またルネサンス期における理想都市の具現化として、その独特な景観は世界的に注目されています。

地理

パルマノーヴァは、ウーディネ県の南部に位置し、ゴリツィアの西約25km、県都ウーディネの南南東約19km、州都トリエステの北西約47kmの地点にあります。周辺にはバニャーリア・アルサ、ビチニッコ、ゴナルス、サン・ヴィート・アル・トッレ、サンタ・マリーア・ラ・ロンガ、トリヴィニャーノ・ウディネーゼ、ヴィスコといったコムーネが隣接しています。

パルマノーヴァの気候は、イタリアの気候分類で「zona E」に属し、年間2438度日とされています。地震リスク階級では、比較的低い「zona 3」に分類されています。

文化と観光

パルマノーヴァの最大の特徴は、その計画都市としての側面です。ルネサンス期の建築家ヴィンチェンツォ・スカモッツィによって設計された街は、理想都市の具体例として知られています。星形の城壁と9つの砲台を備え、軍事的な機能と美観を両立させた見事な設計です。その姿は、日本の五稜郭にも似ています。

2017年、「パルマノーヴァの都市要塞」は、「16世紀から17世紀のヴェネツィアの防衛施設群：スタート・ダ・テッラと西スタート・ダ・マール」の一部としてユネスコの世界遺産に登録されました。この登録は、パルマノーヴァの歴史的、文化的な重要性を世界的に認めたものです。

交通

パルマノーヴァは、フリウリ＝ヴェネツィア・ジュリア州の中心に位置し、アウトストラーダA23とA4が合流する地点にあります。このため、交通の要所としての役割も担っています。

人物

パルマノーヴァの主な出身者としては、登山家・探検家であるアルディト・デジオが挙げられます。

映像

パルマノーヴァは、NHK BS3の番組「[ザ・プレミアム]　鈴木亮平”世界ミステリー遺産”に挑む」でも紹介され、その歴史と魅力が伝えられました。

まとめ

パルマノーヴァは、その星形要塞都市としての独特な景観と、ルネサンスの理想都市を具現化した都市計画によって、歴史的、文化的に重要な価値を持つ都市です。世界遺産にも登録され、その魅力は多くの人々を惹きつけてやみません。訪れる人々は、この美しい街で歴史と文化、そして計画都市の妙を堪能することができるでしょう。

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