パルマ・ベースボールクラブ

パルマ・ベースボールクラブ (Parma Baseball Club)

パルマ・ベースボールクラブは、イタリアのエミリア＝ロマーニャ州パルマを本拠地とするプロ野球チームです。1949年に創設された古豪であり、国内リーグのセリエAに所属しています。本拠地は、スタディオ・ベースボール・ニノ・カヴァリ。
2018年からは、冷暖房設備の施工を手掛ける地元企業パルマクリマがスポンサーとなり、チーム名はパルマクリマ（Parma Clima）と表記されています。

歴史

創設期 (1949年～1950年代)

1949年、地元のバールに集まる人々がリヴォルノの市場で野球用具を購入し、市内の広場でプレーしたのがチームの始まりです。これに興味を持った若者たちが集まり、同年6月15日にパルマ・ベースボールが正式に設立されました。初代会長には学校教師が就任し、教え子たちを指導して1950年シーズンにセリエAへ参加しますが、セリエBへ降格してしまいます。
1952年には、大学スポーツセンターの支援のもとで新たなチームが設立され、のちに国際野球連盟（IBAF）の会長を務めるアルド・ノタリらが選手として在籍していました。1954年、香水店がスポンサーとなり両チームが合併。1958年にはセリエAへの昇格を果たします。

1960年代～1970年代

1960年代には、タナラがチームのスポンサーとなりました。その後、市内に別のチームが誕生しますが、両チームは合併し、1964年に再びセリエAへ昇格。1969年にはコッパ・イタリアを制覇し、初の国内タイトルを獲得しました。1972年からはスタディオ・エウロペーオを本拠地とし、1976年にはジェルマル・パルマと改称し、初のリーグ優勝を果たします。翌1977年にはヨーロピアンカップ（現在の欧州チャンピオンズカップ）でも初優勝を飾りました。

1980年代～1990年代

1980年代に入るとスポンサーが相次いで交代しましたが、チームはヨーロピアンカップ3連覇を達成するなど、イタリア国内および欧州で好成績を収め続けました。1990年代に入ると、スポンサーやメディアの関心の薄れがチームに影響を及ぼし始めますが、新たなスポンサーを獲得し、チームは黄金期を迎えます。しかし、オーナーが売却を決定。チームは消滅の危機に瀕しますが、大学スポーツセンターの支援で何とか存続されることになりました。

2000年代～現在

2000年代以降は、リーグ内で中堅程度の成績にとどまっていましたが、2010年にはIBLで13年ぶりの優勝を果たします。しかし、その後は再び厳しい戦いを強いられ、財政上の問題も顕在化。主力選手の放出を余儀なくされる事態となりましたが、2018年からはパルマクリマが新たなスポンサーとなり、チームは再建を図ります。2021年、2022年には欧州チャンピオンズカップで連覇を果たしました。

パルマ・ベースボールクラブは、長年にわたりイタリア野球界を牽引してきた名門チームであり、その歴史は数々の栄光と苦難に満ちています。近年は財政的な問題に苦しみながらも、欧州チャンピオンズカップで連覇を果たすなど、その実力は健在です。今後の活躍にも注目が集まります。

主なタイトル

セリエA優勝：9回
コッパ・イタリア優勝：3回
* 欧州チャンピオンズカップ優勝：15回

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