国際野球連盟

国際野球連盟（IBAF）とは

国際野球連盟（International Baseball Federation、IBAF）は、かつて存在した野球の国際競技連盟です。1938年に設立され、本部はスイスのローザンヌに置かれていました。2013年に国際ソフトボール連盟（ISF）と統合され、世界野球ソフトボール連盟（WBSC）として新たなスタートを切りました。

IBAFの歴史

IBAFは、1973年に国際アマチュア野球連盟(FIBA)と世界アマチュア野球連盟(FEMBA)に分裂するという歴史を持っています。この分裂により、1973年には世界野球選手権が2度開催されるという事態が発生しました。その後、1976年に両団体は再び統合され、ANIBAという組織になりました。

2006年には、アルド・ノタリ会長の死去に伴い、彭誠浩第1副会長が会長職を代行しましたが、2007年にはハービー・シラーが会長に選出されました。2009年からは、イタリア人のリッカルド・フラッカーリが会長を務めました。

オリンピック復帰への取り組み

IBAFは、オリンピック競技からの野球除外後、2016年以降のオリンピック復帰を目指し、様々な活動を行いました。2006年には、22カ国の代表者による会議が開かれ、オリンピック復帰に向けた委員会が発足しました。

しかし、五輪の野球競技除外による国際オリンピック委員会（IOC）からの補助金が消失や、主催する国際大会等の出費がかさみ、深刻な財政難に陥りました。そのため、メジャーリーグベースボール（MLB）から資金援助を受け入れることになり、MLBからの諸条件を受け入れることになりました。

国際大会の再編

2011年12月には、アメリカのダラスで第26回IBAF会議が開催され、野球とソフトボールを単一競技として五輪復帰を目指すために国際ソフトボール連盟と連携することや、2012年以降の国際大会の新フォーマットの承認などがなされました。

この結果、IBAFワールドカップは廃止となり、代わりにワールド・ベースボール・クラシックが野球世界一を決める世界選手権として認定されました。またワールドカップの代替大会として、WBC中間年にあたる2015年にプレミア12が4年に1度開催されることになりました。

その他にも、18U（AAA）世界野球選手権大会と16U（AA）世界野球選手権大会の廃止と、それに代わるU-18ワールドカップとU-15ワールドカップ、U-21ワールドカップが開催されることになりました。

WBSCへの統合

2012年12月17日、IBAFとISFは、五輪復帰のための統合団体の名称を世界野球ソフトボール連盟（WBSC）と発表しました。2013年4月14日に東京で開催された第27回IBAF総会において、WBSCが正式に発足し、当面は移行期間としてIBAFとISFは存続することになりました。

2015年にWBSCへの統合を完了し、IBAF主催として実施されていた国際大会は同年以降、WBSCの主催に移行しています。

IBAFの貢献

IBAFは、長年にわたり世界の野球普及に貢献してきました。2012年3月現在のデータでは、野球リーグが存在する国は77カ国、世界中の野球競技人口は3500万人に達しています。また、女子選手や障害を持つ選手の競技人口も増加しており、野球の多様性を促進してきました。

IBAFは、WBSCに統合されましたが、その功績は今後も長く語り継がれることでしょう。

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