パルラーダ (装甲巡洋艦)

パルラーダ装甲巡洋艦

パルラーダ（ロシア語: Паллада）は、ロシア帝国海軍に属する装甲巡洋艦であり、ギリシャ神話の神パラスから名付けられました。この艦は1898年にフランスの協力のもとで建造が始まり、1905年にバルト艦隊に配属されました。1907年10月28日に進水し、1911年には正式に配備されました。

艦の特徴と歴史的背景

パルラーダは、ロシア帝国海軍がフランスの技術を取り入れて建造したバヤーン級装甲巡洋艦の4番艦として設計されました。この艦は、艦載の火力や防御力に定評があり、様々な海上作戦に活躍しました。特に第一次世界大戦開始前の時期には、バルト海での哨戒活動や偵察任務を多くこなしました。

戦時活動

1914年に第一次世界大戦が勃発すると、パルラーダはバルト海での作戦に参加しました。艦はその優れた速力を活かし、重要な偵察や哨戒任務を行いました。特に、1914年8月26日には、ドイツの小型巡洋艦マクデブルクが座礁した場面に現れ、救助活動を行っていた駆逐艦V26に対して攻撃を仕掛けました。この際、パルラーダはドイツ軍の暗号書を回収し、その後イギリスに持ち帰ることに成功しました。

翌日には装甲巡洋艦リューリクと協力して、ドイツの船舶に対する攻撃を試みましたが、目標を捕捉することはできませんでした。

沈没

しかし、1914年10月11日、パルラーダは哨戒任務を終えた帰還途中、フィンランド湾の入口でドイツの潜水艦U-26からの雷撃を受け、沈没しました。この時、乗組員全員が艦と運命を共にし、沈没した地点は北緯59度36分30秒、東経22度49分0秒とされています。

パルラーダの沈没は、ロシア帝国の海軍力にとって大きな損失であり、第一次世界大戦における艦艇の運命を象徴する出来事となりました。彼女は、その短い運用期間ながらも、多くの戦歴を持ち、軍艦としての名声を残しました。

まとめ

パルラーダは、ロシア帝国海軍の装甲巡洋艦の中でも特に重要な艦艇であり、バルト海での活動を通じてその存在感を示しました。しかし、最終的に戦争の激しさに飲み込まれる形で沈没する運命を辿りました。彼女の活躍と沈没は、海軍史に深く刻まれています。

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