パレス・オブ・ザ・ファンズ

パレス・オブ・ザ・ファンズは、20世紀初頭にアメリカ合衆国オハイオ州シンシナティに存在した野球場です。1902年から1911年までの10年間、ナショナルリーグに所属するシンシナティ・レッズの本拠地として使用されました。

この球場が建設される前、レッズは1884年からリーグ・パークを本拠地としていました。しかし、1901年のシーズン終了後、リーグ・パークは火災に見舞われ、焼失してしまいます。そこで、レッズはリーグ・パークの跡地に新たな球場を建設することを決定し、1902年にパレス・オブ・ザ・ファンズが誕生しました。

パレス・オブ・ザ・ファンズは、当時としては比較的規模の大きな球場であり、収容人数は約6,000人でした。球場の名前は、「ファンの宮殿」という意味で、レッズのファンを大切にするという球団の思いが込められていました。球場は、シンシナティのファンに愛され、多くの試合で熱狂的な応援が繰り広げられました。

しかし、パレス・オブ・ザ・ファンズもまた、不幸に見舞われます。1911年のシーズン終了後、球場は再び火災に見舞われ、焼失してしまったのです。レッズは再び本拠地を失うことになりましたが、すぐに新たな球場の建設に着手します。そして、パレス・オブ・ザ・ファンズの跡地に、クロスリー・フィールドが建設されました。クロスリー・フィールドは、その後1970年までレッズの本拠地として使用され、シンシナティの野球ファンに愛されました。

パレス・オブ・ザ・ファンズは、短命な球場でしたが、シンシナティの野球史において重要な役割を果たしました。リーグ・パークの焼失後、レッズの新たな本拠地として建設され、10年間にわたってファンに愛されました。そして、その跡地に建設されたクロスリー・フィールドは、さらに長い間レッズの本拠地として使用され、シンシナティの野球文化を育む上で大きな貢献を果たしました。

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