パロル舎

株式会社パロル舎は、かつて日本に存在した出版社です。

出版物の特徴

パロル舎は、特に絵本や児童書の分野で、その美しい印刷と造本に強いこだわりを持っていました。読者の心を豊かにする作品を世に送り出すことを目指し、数々の優れた作品を出版しました。

代表的な作品としては、第13回宮沢賢治賞を受賞した小林敏也氏による『画本・宮澤賢治』シリーズ（全15冊）が挙げられます。このシリーズは、宮沢賢治の独特な世界観を、美しい絵と丁寧な造本で表現しており、多くの読者に愛されました。

また、赤い鳥文学賞を受賞した金井田英津子氏の『猫町』、泉鏡花文学賞受賞作家である寮美千子氏の小説、そしてブラチスラヴァ国際絵本原画展グランプリを受賞した出久根育氏のグリム童話『あめふらし』など、国内外で高い評価を受けた作品も数多く出版しています。

これらの作品群は、単なる子供向けの読み物としてではなく、芸術作品としての価値も高く、多くの読者に感動を与えました。

歴史

パロル舎は2011年に倒産し、その後、新会社「エフ企画」に事業を引き継ぎました。多くの出版物は、発売元を「エフ企画」に変更して販売が継続されました。しかし、小林敏也氏をはじめとする一部の著作者が版権を引き上げたため、看板シリーズであった『画本・宮澤賢治』などの作品は、エフ企画では取り扱われなくなりました。

その後、2012年にはエフ企画も業務を停止し、パロル舎は完全にその姿を消しました。

所在地

パロル舎の最後の所在地は、東京都文京区本郷2-22-5-102でした。

パロル舎の消滅

パロル舎は、その短い活動期間の中で、数々の素晴らしい絵本や児童書を出版し、多くの人々に感動を与えました。その美しい装丁と、質の高い作品は、今もなお多くの人々の記憶に残っています。出版社としてのパロル舎は消滅しましたが、その出版物は、日本の児童文学史にその名を刻んでいます。


※ 出版物一覧については、冊数が多いため、伸縮型のメニューとして掲載することが推奨されます。

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