パンサラッサ (競走馬)

パンサラッサの軌跡

概要

パンサラッサ（Panthalassa）は、日本の競走馬で、2017年3月1日に生まれました。競走馬名はかつて地球に存在した唯一の海に由来しています。父は「海の神」という意味を持つ名馬で、パンサラッサはその血を引いています。彼の主な勝ち鞍には、2022年のドバイターフと2023年のサウジカップがあり、日本調教馬として初めてダートと芝両方でGIレースを制した馬となりました。また、彼のレーススタイルは大逃げが特徴であり、その走りから「世界の逃亡者」とも称されています。

戦績の詳細

2歳（2019年）

デビューは2019年9月21日、阪神競馬場での新馬戦でしたが、ロータスランドに敗れ6着に終わりました。続く9月28日の未勝利戦では、先頭に立ちながらもアカイイトに交わされ、結果は2着。また、10月に行われた京都での未勝利戦で、不良馬場の中で見事に初勝利を挙げました。この年の最後には、GIホープフルステークスに12番人気で挑んだものの、コントレイルに敗れ6着でした。

3歳（2020年）

3歳シーズンも苦戦の連続。若駒ステークスで4着、弥生賞では9着に終わりますが、6月には3歳上1勝クラスで勝利を収めました。ラジオNIKKEI賞ではバビットに次いで2着、続く神戸新聞杯ではコントレイルに完敗。その後もリステッド競走で勝ちきれず、年末の師走ステークスで初ダート競走に出走し11着という厳しい結果となりました。

4歳（2021年）

4歳になっても波乱の展開が続きます。2月には関門橋ステークスで2着を記録したものの、中山記念では出遅れが響き7着、マイラーズカップでは脚部に問題が生じ競走除外となりました。しかし、10月のオクトーバーステークスで大逃げを決めて勝利し、この勝利で新たなレーススタイルを確立しました。その後、福島記念で2連勝を果たし、重賞初勝利を挙げました。

5歳（2022年）

2022年も注目の年となります。中山記念で重賞2勝目を挙げた後、3月にはGIドバイターフで念願のGI勝利を手にしました。このレースでは、惜しくも写真判定後同着での優勝となりましたが、彼の偉業として記憶される瞬間です。さらに、6月の宝塚記念には出走するも挟まれたスタートとなり8着に敗北。頑張りを見せ続けましたが、秋の天皇賞では2着に終わり、その後の香港カップでも再び敗北。次の試合にはサウジカップへの期待が寄せられました。

6歳（2023年）

2023年、遂にサウジカップに出走。ダートGIレースでは問題のないスタートを切り、強力なペースで他馬を振り切り、見事に優勝を果たしました。これにより、彼は日本馬として初めてサウジカップを制し、成功を収めましたが、同年末には繋靭帯炎を発症し、ヨーロッパ遠征は断念を余儀なくされます。11月26日にはジャパンカップに出走し、またもや逃げのレースを展開するも12着と大敗。結果的に引退を決意し、2024年には種牡馬として新たなステージを迎えます。

結論

パンサラッサの競走馬としての歴史は、数々の挑戦と栄光に満ちたものでした。彼は馬名に込められた意味を体現するように、その走りで多くのファンを魅了し続けました。引退後の彼の産駒たちにも期待が寄せられています。

もう一度検索