パンダーゼット

パンダーゼット：マジンガーZを彷彿とさせる、シュールで中毒性の高いロボットアニメ

2004年4月、キッズステーションにて放送が開始された『パンダーゼット THE ROBONIMATION』（ぱんだーぜっと）。これは、イラストレーター押田秀一氏がデザインした個性豊かなキャラクターを擁する、ロボットアニメであり、同時にメガハウスから展開された人気キャラクターグッズシリーズでもあります。

本作品最大の特徴は、アニメーションでありながら、登場人物が一切声を発しないという点です。全てのセリフは字幕によって表現されており、この斬新な演出が、作品に独特のシュールさを与えています。15分枠で3話、または30分枠で6話を基本スタイルとし、テンポの良い展開が視聴者を飽きさせません。

マジンガーZへのオマージュとシュールな世界観

ダイナミック企画の許諾を得て制作された『パンダーゼット』は、マジンガーZを思わせるロボットアニメとしての側面も持ち合わせています。しかし、単なるパロディに留まらず、毒のあるユーモアとシュールな展開が随所に散りばめられ、子供向けアニメとしては異質な魅力を放っています。

メガハウスが2004年2月に発売した「パンダーゼットミニフィギュアコレクション」シリーズは、同年9月までに130万個を売り上げる大ヒット商品となり、アニメーションと連動したグッズ展開も大きな成功を収めました。

個性豊かなロボニマルたち：登場人物紹介

『パンダーゼット』に登場するキャラクターは、全て「ロボニマル」と呼ばれるロボットです。彼らは電池型の食品をエネルギー源としており、水は弱点という設定もユニークです。

パンダーゼット研究所:

パン・タロン: パンダ型ロボニマルで、主人公。大型戦闘用ロボット「パンダーゼット」の操縦士であり、ワルニマル帝国と戦う。
ドクター・パンジィ: パン・タロンの祖父で、パンダーゼットの開発者。ロボニマルの頭脳として研究所を支える。
ラビンナ: ウサギ型ロボニマルで、パン・タロンの友人。明るく優しい性格だが、ナースとしての腕前は未熟。
デンワン: 犬型ロボニマルで、電話機能を持つ。リーダーシップはあるものの、ややおっちょこちょいな一面も。
エテッキー: 猿型ロボニマルで、優秀なコンピューターを搭載している。発明好きで、ひらめくと頭頂部のランプが点灯する。
ゾウタンク: 研究所の防衛隊。四輪駆動車のゾウ型ロボニマルで、緊急時には放水車としても活躍。
ケロライザー: カエル型ロボニマルで、分析を担当。状況分析と対策立案を得意とする。
ハンゾー: カラス型ニンジャロボニマル。タロンの父と親交があり、ワルニマル帝国の動向を探っている。
ポリダー巡査: 研究所前の交番に赴任したパンダ型ロボニマルのおまわりさん。
グレゴロー親方: クマ型ロボニマルで、研究所の修理を担当する熟練の職人。
K.Rチーム（くま、れすきゅーチーム）: クマ型ロボニマル4体による災害救助チーム。メディカルベアー、レスキューベアー（レスとキュー）、ファイヤーベアーで構成される。
メカニックチーム: ハムスター型ロボニマルのハムーイチロー、ハムージローとその父ドクターハムーキン。パンダーゼットの修理やサポートメカ「ハムギアー」の操縦を担当。
ロボニマルシティのブ〜タさま: 有名な占い師で、「ロボニマルの母」と呼ばれている。

ワルニマル帝国:

スカルパンダー: ワルニマル帝国の総統。世界征服を企む冷徹な人物。
パン・デモン: スカルパンダーの息子（設定上）。パンダーゼットと対をなす「デスパンダー」の操縦士。
ワルニマル四天王: モウギュウ（ウシ型）、ドクタージャンガーリ（ハムスター型）、ウルフガー（狼型）、ルビィラビィ（ウサギ型）の4人。それぞれ個性的なロボニマルメカを操縦する。
* ワルニマル隊: 四天王の部下たち。

ロボニマルメカ：ロボットたちの活躍

『パンダーゼット』では、ロボニマルたちが搭乗したり、遠隔操作する巨大なロボット、「ロボニマルメカ」が登場します。パンダーゼット、デスパンダー、モウジャンボー、コケッコウーなど、個性豊かなメカが戦闘を繰り広げます。他にも、研究所側が開発したサポートメカや、緊急車両、救助用メカなども登場し、物語に変化をもたらします。

スタッフと主題歌

豪華なスタッフ陣によって制作された『パンダーゼット』。企画には石上幹雄氏、川城和実氏、ダイナミック企画が参加。原作は押田秀一氏、コンセプト原案は永井豪氏と、錚々たるメンバーが名を連ねています。JAM Projectが歌うオープニングテーマ「VOYAGER」も大きな話題となりました。

まとめ

『パンダーゼット』は、マジンガーZへのオマージュとシュールな世界観、個性的なキャラクター、そして見応えのあるロボットバトルが魅力のアニメーション作品です。独特の作風と高い完成度で、多くのファンを魅了し続けています。

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