パーシャンボーイ

パーシャンボーイの生涯と業績

概要

パーシャンボーイは、イギリスで生まれた競走馬であり、日本で調教を受けた外国産馬です。特に知られるのは、1986年に行われた第27回宝塚記念での勝利で、これは日本のグレード制が導入された後、外国産馬として初めてのGI競走制覇となりました。

日本への輸入経緯

パーシャンボーイの父、パーシャンボールドの競走成績は目立つものではありませんでしたが、その血統は非常に優れたものでした。母系は英国ダービー馬を持ち、父はイギリスの3歳王者であるボールドラッドです。馬主である伊達秀和は、父馬の種牡馬としての輸入を試みたものの、交渉が成立せず、代わりに父の仔であるパーシャンボーイをアイルランドのセリで落札しました。

競走成績と成長の過程

日本に渡ったパーシャンボーイは、高松厩舎に入厩しましたが、体質が弱く、デビューは明け4歳まで延期されました。初レースは1985年2月の新馬戦で、結果は5着でした。その後のレースでは連続して2着に入るも、3戦目で右後脚を骨折し、引退の危機に直面しました。しかし、オーナーの意向により休養を経て復帰しました。

復帰後は、ダートから芝に転向し、小倉の400万下条件戦を連勝。これにより、宝塚記念を目指すこととなりました。谷川岳ステークスでの2着を経て、準オープンでの勝利により、宝塚記念への推薦を受けることができました。

宝塚記念での勝利

1986年の宝塚記念では、熱望される中、柴田政人騎手を鞍上に迎えました。このレースでは、クシロキングをマークしながら進出し、最後の直線でメジロトーマスとの一騎打ちに持ち込みました。結果は、1 3/4馬身差での勝利となり、外国産馬初のGI制覇という歴史的な瞬間を創出しました。

引退と種牡馬入り

その後、秋に向けての準備が進められましたが、過酷なローテーションの影響や脚部不安のために屈腱炎を発症し、競走馬としてのキャリアを終えることになりました。引退後は種牡馬としての道を歩むことになりますが、初年度は良好な交配数がありました。

しかし、後に目立った産駒が出なかったことや、他の良血種牡馬の影響を受け、交配数が減少していきました。

主な産駒について

それでも、パーシャンボーイの産駒には活躍する馬も現れ、特にパーシャンスポットはクイーンステークスや新潟記念で2着に入るなどの成績を収めています。
ところが、交配数が減少していた矢先、パーシャンボーイは種付け中に心臓麻痺を起こし、13歳でその生涯を閉じました。

結論

パーシャンボーイは、日本競馬における外国産馬の可能性を示した存在であり、その業績は今でも語り継がれています。彼の名は歴史に刻まれ、これからも多くの競馬ファンに愛され続けることでしょう。

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