ビセンチ・デ・リマ

ビセンチ・デ・リマについて

ビセンチ・デ・リマ（Vicente Lenílson de Lima）は、1977年6月4日生まれのブラジル陸上競技選手で、特に短距離競技において数々の栄光を手にしています。彼はリオグランデ・ド・ノルテ州クライスノボスの出身であり、そのキャリアの中でオリンピックや世界選手権といった国際大会での卓越した成績を収めてきました。

初期のキャリア

リマの陸上競技キャリアは、1997年のアテネ世界選手権にさかのぼります。この大会では彼は4×100mリレーのブラジル代表チームの一員として出場し、見事に南米新記録の38秒31を打ち立てて準決勝に進出しました。準決勝でも38秒17の新記録を樹立しましたが、決勝では残念ながら6位という結果に終わりました。

シドニーオリンピックとその後

2000年のシドニーオリンピックでは、リマは100mと4×100mリレーの両種目に出場しました。100mでは準決勝に進むことはできなかったものの、リレーではエジソン・リベイロ、アンドレ・ダ・シルバ、クラウディネイ・ダ・シルバとともに南米新記録の37秒90を達成し、見事に銀メダルを獲得しました。この成功は彼のキャリアにおける重要な一幕となりました。

世界選手権と新記録

リマはその後も国際大会での活躍を続けました。2003年の世界室内選手権で60mの予選で南米新記録6秒63を樹立したものの、準決勝で敗退。しかし、同年8月にパリで開催された世界選手権4×100mリレーでは38秒26で3位に入賞し、後にイギリスチームのドーピング問題により繰り上げで銀メダルを手にしました。

アテネオリンピックとその後

2004年のアテネオリンピックでは再び100mと4×100mリレーに出場しましたが、個々の結果は振るわず、リレーでも決勝での成功はなりませんでした。リマは2006年の世界室内選手権での60mで再び南米新記録を記録しますが、決勝は7位で終わりました。

北京オリンピックと銅メダル

2008年の北京オリンピックでも彼は参加し、100mは二次予選で敗退するものの、4×100mリレーでは決勝に進出。このレースでは他の国の失格が相次ぎ、リマは再度メダル獲得のチャンスを迎えましたが、日本にわずかに及ばず4位に終わりました。しかし、その後の検査によりジャマイカの選手がドーピング違反を犯したため、転機が訪れ、リマのチームは銅メダルを繰り上げて獲得することになりました。

自己ベスト

彼の自己ベストは100mで10秒13（2004年）、200mで20秒39（2004年）、室内での60mは6秒58（2008年）です。これらの記録はリマがいかに卓越した短距離選手であったかを示しています。

ビセンチ・デ・リマは、その努力と成果により、ブラジル陸上競技の歴史に名を刻むアスリートです。

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