ビデオ・オン・デマンド

ビデオ・オン・デマンド（VOD）とは

ビデオ・オン・デマンド（Video On Demand、略称：VOD）は、利用者が見たい時に映像コンテンツを視聴できるサービスです。従来のテレビ放送とは異なり、映画やテレビ番組、オリジナル映像作品など、多様なコンテンツを自由に選べます。

VODの特徴

VODの最大の特徴は、ユーザーの要求に応じて即座にコンテンツを配信できる点です。これにより、視聴者は映像の一時停止、巻き戻し、早送りなどの操作を自分の好きなように行うことができ、非常に便利です。例えば、特定の映画を見たい時、従来のレンタルビデオ店に行く代わりに、自宅のパソコンやスマートテレビを使ってインターネット経由で視聴できます。また、セットトップボックス（STB）を使ってテレビでの視聴も可能です。

レンタルビデオショップでは、特定のタイトルが取り扱われないことがある一方で、VODであればアクセスできる映像コンテンツが豊富に用意されています。これは制作側や流通の都合で一般には供給されていない映像でも、VODを通じて視聴できる可能性があるためです。

VODのサービス形態

VODにはいくつかのサービス形態があります：

1. AVOD（Advertising Video On Demand） - 企業の広告掲載によって収益を上げ、視聴者は無料または低価格でコンテンツを楽しめる形態です。

2. SVOD（Subscription Video On Demand） - 定額料金を支払うことで、一定期間中に多くの映像を無制限に楽しめるサービスです。

3. TVOD（Transactional Video On Demand） - 視聴期限内にコンテンツを楽しむレンタル型配信で、ペイ・パー・ビュー（PPV）の一種です。

4. EST（Electric Sell-Through） - 視聴期限が設定されていないコンテンツを購入する形態で、視聴は無期限ですがファイルの所有権は通常購入者には移転しません。

視聴デバイス

VODコンテンツは多様なデバイスで視聴可能です。主なデバイスには、パソコン、スマートフォン、タブレット、コネクテッドTVなどが含まれます。これにより、ユーザーは自分のライフスタイルに合わせたデバイスで楽しめます。

その他のVODサービス

近年では、ユーザー投稿型の動画配信サービスや、日本未上陸のVODサービスも増えています。また、NVOD（Near VOD）という技術も存在し、同じ番組を複数のチャンネルで順次放送する方式ですが、、スタンダードなVODサービスとは用途や提供方法が異なります。

VODサービスは、OTT（Over The Top）動画配信の一部として広がりを見せ、インターネットを通じた多様な楽しみ方を提供しています。

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