ビブラート・ユニット

ビブラート・ユニットについて

ビブラート・ユニットは、一部のエレクトリックギターに搭載され、音程を連続的に変化させる装置です。これにより、プレイヤーは演奏を行いながら自在に音程を上下させることが可能になります。例えば、フェンダー・ストラトキャスターのようなモデルでは、標準装備されている場合がありますが、他のギターにも後付けで取り付けることができます。

概要

このユニットは、ブリッジやテイルピースを揺らすことによって音程を変化させます。金属製のアームを手で操作し、アームを下げたり上げたりすることで、弦の張力が変動し、音程も連動して変化します。ビブラート・ユニットは、チューニングの安定性が欠けることもありますが、その独特な音色や効果は他の奏法では得られない魅力があります。

名称の多様性

この装置には固定された名称はないため、様々な呼び方が存在します。「アーム」と呼ばれることもあれば、「ワミーバー」や「トレモロ・ユニット」と呼ばれることもあります。特に後者は、音程変化ではなく音量変化を指す用語で、本来の意味とは異なります。

シンクロナイズド・トレモロ・ユニット

シンクロナイズド・トレモロ・ユニットは、主にフェンダー・ストラトキャスターに搭載されています。この装置は、テールピースとブリッジが一体化した設計によって、音程変化の幅が広く、チューニングが安定しやすいという特徴があります。ヘンドリックスによる大胆な使用法により人気が高まりましたが、激しい使用によってチューニングが狂いやすくなることもあります。計画的に調整を行うために、近年ではロック式ペグやローラー式ナットも効果的に使われるようになっています。

ビグスビー・トゥルー・ビブラート

ポール・ビグスビーによって1940年代に開発されたこのユニットは、ビブラート・ユニットの先駆者とされています。主にグレッチやギブソンのギターに搭載されており、後付けの可愛らしさとクラシカルなデザインが魅力です。しかし、音程変化の幅が狭く、チューニングが狂いやすいという欠点もあります。

その他のビブラートユニット

• - シンクロナイズド・フローティング・トレモロ: フェンダー・ジャズマスターなどに使用され、軽いアーミングが特徴です。
• - ダイナミック・ビブラート: フェンダー・ムスタングに搭載され、操作感は軽いが、元に戻りにくいという課題があります。
• - フロイド・ローズ: チューニングの安定度が高く、アーティストから高い評価を受けていますが、元のサウンドが失われやすいとの意見もあります。

結論

ビブラート・ユニットは、音楽に独特の表現をもたらす重要な部品です。様々な種類が存在し、それぞれに特性や利点、欠点があります。プレイヤーは、自分のスタイルや好みに応じて、最適なユニットを選択することが求められます。音楽に対する情熱や個性を表現するために、ビブラート・ユニットは欠かせない要素となっています。

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