ビリ犬

ビリ犬について

『ビリ犬』は、藤子不二雄Ⓐが創作した日本のギャグ漫画であり、同時にその主人公である犬型の生き物の名前でもあります。この作品は1968年12月から1969年11月まで、『たのしい幼稚園』や『ぼくら』といった雑誌で連載されました。後にアニメ化され、その人気から続編も制作されました。

アニメ化の経緯

1988年7月11日から1989年3月27日にかけて、テレビ朝日系の『藤子不二雄Ⓐワールド』の一環としてアニメが放送されました。このアニメ版は全32話で構成され、毎週月曜日の19:05から19:20の時間帯に放送されました。その後、アニメは『ビリ犬なんでも商会』という新タイトルで、1989年4月から9月まで放送されました。この第2期シリーズも好評を博し、全22話が制作されました。

アニメ放送に先立って、新作が『月刊コロコロコミック』に連載され、その後すぐにアニメの展開が始まりました。アニメ版には声優に山田栄子が参加していましたが、出産により一時的に休業。この影響で、アニメ第24話以降にトド犬が登場しました。最終回では元のキャラクターであるガリ犬が再び登場し、三人揃ったシーンもありました。

物語のあらすじ

物語は、空を飛ぶことができ、人間の言葉と犬の言葉を理解できる「ケン族」のビリ犬とガリ犬が、雨森家に居候することから始まります。彼らの周りには近所の犬たちや、手作りの人力飛行機を開発する鳥野博士などが登場し、様々な騒動が繰り広げられます。続編『ビリ犬なんでも商会』では、ビリ犬たちが会社を設立して様々な事業に挑戦する様子が描かれていますが、その際に商売敵にあたるドン・ニャンたちからの妨害が続き、予想外のトラブルが発生するのが特徴です。

主要キャラクター

• - ビリ犬：主人公であり、雨森タツオと出会って彼の家に居候する。優しい性格で正義感を持ち、空を飛びながら様々な問題に立ち向かう
• - ガリ犬：ビリ犬の親友で、非常に優れた頭脳を持つが神経質な性格。彼はビリ犬をサポートする計算係である。
• - トド犬：新たに登場したキャラクターで、太っているが幸運をもたらす存在。アニメ版では、ガリ犬に代わってレギュラーキャラクターになりました。
• - 雨森タツオ：普通の小学生で、ビリ犬と出会うことで物語に巻き込まれていく。
• - 大池先生やタツオの友人たちなど、さまざまな個性豊かなキャラクターが登場し、物語に彩りを添えています。

コミックスと記念の像

『ビリ犬』に関するコミックスは複数出版されていますが、多くは絶版となっており、全国のファンから愛され続けています。また、2022年8月には藤子Ⓐの故郷である富山県氷見市にビリ犬の像が設置され、ファンの間で話題となりました。

このように『ビリ犬』は、多様なメディアで展開された長寿作品であり、藤子不二雄Ⓐの創造力を形にした貴重な作品として、今なお多くの人に親しまれています。

もう一度検索