ビンズオン省

ビンズオン省について

ビンズオン省は、ベトナムの南東部に位置する地方自治体の一つで、省都はトゥーザウモット市です。この地域は、ホーチミン市の北東に位置し、サイゴン川とドンナイ川に挟まれた三角形の地形をしています。南部での発音は「ビンユーン」に近いとされています。また、ビンドン省とも表記されることがあります。

地理

地理的には、ホーチミン市に隣接し、サイゴン川とドンナイ川に挟まれた三角州のような地形が特徴です。この地理的な特徴が、経済発展にも大きく影響しています。

経済

ビンズオン省は、海外企業の誘致に非常に積極的な地域として知られています。特に、ホーチミン市を中心とした南部経済圏の重要な一角を担っており、製造業を中心に多くの日系企業が投資しています。近年では、ベッドタウンとしての開発も進んでおり、東急電鉄による鉄道と新都心開発を一体化したプロジェクトが進行中です。

新都市開発

この開発計画は、ビンズオン新都市内に、ベカメックス東急が保有する広大な土地（約110ha、敷地面積約71ha）に、低層、中層、高層の住宅、オフィス、商業施設などを整備するものです。総事業費は約1000億円にのぼります。この開発は、東急電鉄とベカメックスIDCが2012年3月に設立した合弁会社「ベカメックス東急」が手掛けており、最初のプロジェクトとなるタワーマンションは2012年11月に着工しました。将来的には、ビジネスパークや金融センター、国際会議場、大学なども整備され、12万人が居住し、40万人が働く都市となる計画です。

商業施設の進出

2013年には、ロッテマートがベトナム国内5店舗目となるビンズオン店をオープンしました。また、2014年11月には、イオンモール・ビンズオンキャナリーも開業し、地域の商業施設が充実しています。

路線バスの運行

東急グループ会社のベカメックス東急は、路線バス（KAZE SHUTTLE）も運行しています。この路線は、ビンズオン省の新庁舎に移転した公務員や訪問者、新都市内の住民の通勤・移動手段として、新都市とトゥーザウモット市を結んでいます。さらに、週末や祝日にはイオンモール・ビンズオンキャナリーへのチャーターバスも運行されており、市民の生活を支える重要な役割を果たしています。

行政区画

ビンズオン省は、以下の行政単位に区分されます。

市

トゥーザウモット市（Thủ Dầu Một）
ベンカット市（Bến Cát）
ジーアン市（Dĩ An）
タンユエン市（Tân Uyên）
トゥアンアン市（Thuận An）

県

ザウティエン県 (Dầu Tiếng)
フーザオ県（Phú Giáo）
バクタンユエン県（Bắc Tân Uyên）
バウバン県（Bàu Bàng）

歴史

ベトナム戦争時、ビンズオン省は激しい戦闘が繰り広げられた地域として知られています。特にアメリカ軍からは「Iron Triangle」という名称で呼ばれ、重要な戦場の一つでした。

外部リンク

ビンズオン省政府（ベトナム語）

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