ビースタイルスマートキャリア

株式会社ビースタイルスマートキャリア

株式会社ビースタイルスマートキャリア（b-style smartcareer Inc.）は、女性、特に主婦層を中心とした多様な働き方を支援することに注力する日本の人材サービス企業です。『しゅふJOB』や『スマートキャリア』といった主要ブランドのもと、多岐にわたる事業を展開しています。具体的には、企業のニーズに応じた人材派遣や、求職者のキャリア形成を支援する人材紹介、そして働く意欲のある人々と企業を結ぶ求人情報媒体の運営などを手掛けています。これらの主要サービスに加え、フィールドワーク業務の受託やRPA（ロボティック・プロセス・オートメーション）を活用した事業なども展開し、サービスの幅を広げています。

本稿では、同社の親会社であり、グループ全体の経営戦略を担う持株会社、株式会社ビースタイルホールディングスについても記述します。

沿革

ビースタイルスマートキャリアの歩みは、2002年7月に株式会社ビースタイルが設立されたことから始まりました。当初はパートタイムで働く人材に特化した人材派遣事業を立ち上げ、これが現在の『しゅふJOBスタッフィング』の基盤となります。2003年には、業務分析ツール「COMPASS」を開発。主婦層が高い能力を発揮できる職務を深く分析し、企業に提案するという独自の営業手法を確立しました。この革新的なアプローチは、後に人材サービス業界では初となるビジネスモデル特許を取得しています。翌2004年7月には、大手上場企業の経営層へ直接アプローチする営業戦略を展開し、主婦層の活用における新たな基準を多数打ち立てることに成功しました。

事業領域の拡大は続き、2006年7月にはモチベーションデザイン（MD）事業として動画制作を開始（後にヒューマン・リソース・エージェント事業へ発展）。2009年7月には、主婦層以外の層にも視野を広げ、社会人インターンシップ事業「Re-ing」を開始するなど、採用の新しい形に挑戦を始めます。同時期に、日本で初めて主婦層に特化した全国規模の求人情報サイトとして『しゅふJOBサーチ』（現在の『しゅふJOBパート』）を立ち上げ、求人媒体事業へ参入しました。2010年7月には、HRA事業を当時の事業責任者へのMBO（経営陣買収）により売却する一方、働く場所に制約されない在宅型の人材サービスを開始し、次世代型のサービス展開を進めました。さらに2011年7月には、アウトソーシング事業への参入を果たしています。

ハイキャリア層の主婦に特化した雇用創出を目指す取り組みとして、2012年7月には『しゅふJOBエグゼクティブ』事業を開始しました。これは、後に『スマートキャリア（転職支援サービス）』へと繋がる重要な一歩となります。2013年7月には、社会課題の解決と事業成長の両立を目指すソーシャルアクション事業部を設立。若年層向けの実験的な就職支援プロジェクト「ゆるい就職」を、研究開発拠点「bstyle Open Lab」にて実施しました。2014年7月にはグループ会社として株式会社shiftを設立。「これからの転職。」という人材紹介・転職支援事業と、「これからのマネジメントアカデミー。」という教育・研修事業を展開し、女性がライフステージの変化に対応しながら働き続けられる社会の実現に貢献しようとしました。

提供サービスの再編・強化も積極的に行われました。2015年7月には、『しゅふJOBエグゼクティブ』を『時短エグゼ』に、『しゅふJOBサーチ』を『しゅふJOBパート』に、『Re-ing（社会人インターン）』サービスを『キャリ・チェン』へと名称変更・リニューアルを実施しています。2016年7月には、「働く母親とその家族の健康な食生活を支援する」という理念のもと、グループ会社ネオベジ株式会社を設立。女性の就労支援にとどまらず、家庭生活の側面からのサポートも開始し、より多くの女性が活躍できる環境づくりに取り組みました。この年には、株式会社shiftがビースタイルに統合され、「これからの転職。」事業として引き継がれています。2017年7月には、『時短エグゼ』が改めて『スマートキャリア（転職支援サービス）』としてリニューアルされました。

グループ経営体制への移行は2020年4月に行われました。この際、持株会社として株式会社ビースタイルホールディングスが設立され、従来の株式会社ビースタイルは株式会社ビースタイルスマートキャリアへと商号を変更しました。

そして、2024年12月には、株式会社ビースタイルホールディングスが東京証券取引所のグロース市場に上場を果たしました。これは、同社グループの社会的な認知度を高め、今後のさらなる成長に向けた大きな節目となります。

特色

ビースタイルグループは、創業以来一貫して主婦層を中心とした多様な働き方の支援に注力しており、その独自のビジネスモデルは注目を集めてきました。特に、主婦層の潜在能力を見出し、企業に提案する手法はビジネスモデル特許を取得するなど、業界内での先進性を示しています。また、その取り組みはメディアにも取り上げられており、2015年12月3日にはテレビ東京系列の経済ドキュメンタリー番組『日経スペシャル カンブリア宮殿』に出演し、「眠れる"資源"を宝に変える！新ビジネスSP」として紹介されています。

まとめ

株式会社ビースタイルスマートキャリアおよびその持株会社である株式会社ビースタイルホールディングスは、変わりゆく社会の中で、働く意欲を持つ多様な人々、特に主婦層が能力を最大限に発揮できる機会を提供することを使命としています。人材サービスを通じて、企業と求職者の最適なマッチングを実現し、社会全体の活性化に貢献することを目指しています。東証グロース市場への上場を経て、今後さらに事業を拡大し、多様な働き方を支援するリーディングカンパニーとしての役割を強化していくことが期待されます。

もう一度検索