ピエンツァ

ピエンツァは、イタリア中部のトスカーナ州シエナ県に位置する、人口約2,000人の小さな基礎自治体（コムーネ）です。この街は、その歴史的な価値と美しい景観から、1996年に市街地の歴史地区がユネスコの世界遺産に登録されています。

地理

ピエンツァは、トスカーナ州の美しい丘陵地帯に位置しており、周囲には以下のコムーネが隣接しています。

カスティリオーネ・ドルチャ
キアンチャーノ・テルメ
モンタルチーノ（サン・ジョヴァンニ・ダッソ）
モンテプルチャーノ
ラディコーファニ
サン・クイーリコ・ドルチャ
サルテアーノ
トッリータ・ディ・シエーナ
トレクアンダ

ピエンツァの気候は、イタリアの気候分類ではzona Eに属し、2113GGの度日を有しています。また、地震リスク階級ではzona 3（低震度地域）に分類されています。

歴史

ピエンツァの歴史は、中世に遡ります。元々、この地は「コルシャーノ」という小さな村落に過ぎませんでした。しかし、15世紀にこの地出身のエネア・シルヴィオ・ピッコロミーニが教皇ピウス2世として即位すると、ピエンツァは大きく変貌を遂げます。

教皇ピウス2世は、故郷を自らの理想とするルネサンス都市に変えることを決意し、フィレンツェの建築家ベルナルド・ロッセリーノを招き、1459年から大規模な都市改造に着手しました。このプロジェクトによって、壮麗な大聖堂、教皇の館、ピッコロミニ広場などが建設され、現在の美しい街並みが形成されました。これらの建造物は、ルネサンス建築の傑作として、現在でも多くの観光客を魅了しています。

特にピッコロミニ広場は、その美しい景観で知られ、ルネサンス期の都市計画の優れた例として評価されています。この広場を中心に、大聖堂やピッコロミニ宮殿など、歴史的建造物が集中しており、当時の繁栄を今に伝えています。ピエンツァは、教皇ピウス2世の理想が具現化した都市として、その歴史的、文化的な重要性から世界遺産に登録されるに至りました。

ピエンツァの写真

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人口推移

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参考文献

丸茂和博著、クロスメディア編「イタリアの小さな田舎町」、1999年、ISBN 4-575-28936-1-C0095

外部リンク

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