ピエール・ジョゼフ・カンボン

ピエール・ジョゼフ・カンボンについて

ピエール・ジョゼフ・カンボン（1756年6月10日 - 1820年2月15日）は、フランス革命期に活躍した政治家であり、プレーヌ派あるいは山岳派の重要なメンバーでした。カンボンは、革命初期から財政に関する問題に深く関与し、その才能を発揮しました。特に、彼は財政委員会の主要メンバーとして知られ、独自の手法で国家の財政を管理しようと試みました。

彼の政治的手腕と強引な方法から「財政のロベスピエール」と称されることもありましたが、同時にロベスピエールとは数多くの対立を抱えました。カンボンは革命の進展とともに、対立派閥の一つとして歴史に名を刻むことになったのです。

財政問題とその影響

カンボンは、フランス革命が始まった初期から重要な役割を果たしており、特に財政問題においては多くの成果を挙げました。彼が財政委員会に参加した際、フランスは巨額の負債を抱えていました。カンボンは徹底的な財政改革を提案し、国家の財政を立て直すために奮闘しました。ただし、彼のアプローチはしばしば独善的であったため、他の指導者たちとの間に摩擦が生まれることもありました。

権力闘争とテルミドールのクーデター

カンボンは、ロベスピエールとの激しい対立の末に、テルミドールのクーデターにおいてロベスピエールの打倒に寄与しました。このクーデターは1794年に発生し、ロベスピエールのいわゆる恐怖政治が終焉を迎えるきっかけとなりました。カンボンの政治家としての実力が試された瞬間でもありましたが、その後も彼は常に権力闘争の渦の中にいたと言えるでしょう。

失脚と引退

しかし、時の進展とともにカンボンの運命は変化します。在任期間が続く中で、末期国民公会の中で起きた暴動に連座し、結果として財政委員会を追われることとなりました。彼はしばらく潜伏生活を強いられましたが、後に恩赦を受けて許されることになります。しかし、彼はそれ以降の政治活動を辞め、隠居生活に入ります。

王政復古におけるその後

王政復古の際には、カンボンは国王の暗殺者の一人として追放される運命を余儀なくされました。彼の人生は、フランス革命という歴史的事件を通じて大きく変貌しました。

参考文献

• - 「経済史としてのフランス革命」（小林良彰、1992年、風間書房）ISBN 4759908102

彼の複雑な政治的キャリアは、今後も多くの研究者によって探求されることでしょう。

もう一度検索