ピカソ美術館 (ヴァロリス)

ピカソ美術館は、フランス南部の都市ヴァロリスに位置する国立美術館で、「戦争と平和国立ピカソ美術館」とも呼ばれています。この美術館は、パブロ・ピカソの代表作である『戦争と平和』を所蔵していることで特に有名です。

美術館の建物はヴァロリス城という名前で、その歴史は12世紀に遡ります。元々は女子修道院として建てられましたが、16世紀にルネサンス様式の城館へと改築されました。現在、城内にはピカソ美術館の他に、陶芸美術館やマニエリ美術館も併設されています。ヴァロリスは地中海に近い山あいに位置する陶芸の町であり、ピカソは1948年から1955年までの間、この地に滞在し、絵画、彫刻、陶器など様々な作品制作に励みました。彼の70歳の誕生日を祝った町の人々への感謝の気持ちとして、1952年に巨大な壁画『戦争と平和』を制作しました。

『戦争と平和』は、美術館内の礼拝堂のアーチ状の壁面に展示されており、その壮大さと平和への願いが込められたメッセージは、訪れる人々を魅了し続けています。この作品は、ピカソが晩年に到達した境地を示すものとして、非常に重要な意味を持っています。

収蔵品

ピカソ『戦争と平和』 - La Guerre et la Paix (1952年)
ピカソ『世界の四つの部分』 - Les quatre parties du monde (1957年-1959年)

所在地と交通手段

所在地：ヴァロリス市 リベラシオン広場 (Place de la liberation, 06220 Vallauris)
アクセス：最寄りの駅はフランス国鉄マルセイユ・ヴェンティミーリア線のゴルフ・ジュアン駅ですが、駅から美術館までは距離があるため、バスなどの利用が便利です。

ピカソ美術館は、ピカソの芸術とヴァロリスの歴史が融合した場所であり、訪れる人々に深い感銘を与えることでしょう。

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