ピンク・パンサー3

ピンク・パンサー3

『ピンク・パンサー3』（英：The Pink Panther Strikes Again）は、1976年に制作されたイギリス・アメリカのコメディ映画で、ピーター・セラーズがクルーゾー警部を演じるピンク・パンサーシリーズの第4作目です。特に、前作『ピンク・パンサー2』からの直接の続編として位置づけられています。

あらすじ

物語は、クルーゾー警部の行動に悩まされ、精神的な問題で入院しているドレフュス元主任警部（ハーバート・ロム）から始まります。彼は治療のおかげでほぼ完治し、退院を控えています。しかし、クルーゾーが面会に訪れたために精神に再び異常が出てしまい、退院が無理となります。

クルーゾーに対する憎しみが膨れ上がったドレフュスは、病院から脱走し、クルーゾーを爆殺する計画を立てますが、失敗に終わります。彼は再び悪の組織を築くことを決意し、世界征服を狙う大規模な犯罪組織を創り上げます。ドレフュスは物体消去機を完成させた後、ニューヨークの国連ビルを消滅させ、各国首脳に対してクルーゾー抹殺を要求するのでした。

各国の政府はドレフュスの脅迫に屈し、彼を暗殺するために腕利きの殺し屋をクルーゾーに送り込みます。しかし、賑わうミュンヘンのオクトーバーフェストで繰り広げられる殺し屋たちの同士討ちにより、結局26ヶ国が失敗することになります。最終的に残ったのはソ連とエジプトの暗殺者です。

エジプトから送られた殺し屋はクルーゾーを射殺することに成功したと報告されますが、実際にはクルーゾーに変装したドレフュスの部下が相手にされていました。この騒動の中、エジプトの殺し屋オルガとクルーゾーは奇妙な関係へと発展します。オルガはクルーゾーに興味を持ち、彼に重要な情報を提供し、ドレフュスのアジトがアルプス山麓にある古城であることを明らかにします。

ドタバタの結末

城に乗り込もうとするクルーゾーは、様々な困難に直面します。何度も堀に落ちたりしながらも奮闘しますが、その背でドレフュスは甘い物を食べ過ぎた影響で歯痛に苦しんでいました。クルーゾーは医者に変装して城に侵入し、ドレフュスを治療しようとしますが、正体がばれてしまいます。ドレフュスは怒り狂い、物体消去機を使ってイギリス全土を消滅させようと決意します。

特徴と評価

本作は、クルーゾーとドレフュスの奇妙な関係と、様々なドタバタに満ちた娯楽大作です。ドレフュス役のハーバート・ロムはその怪演が光り、観客を引き込む要素となっています。また、『ピンク・パンサーのテーマ』などの魅力的な音楽と共に、シリーズのユーモアを引き立てています。

多くのパロディが含まれていることで知られ、オープニングやエンディングシーンでは『ヒッチコック劇場』や『バットマン』などの有名作品がパロディ化されています。シリーズの中でも特に人気のある作品となっており、その作品の成功を受けて続編が制作されました。

『ピンク・パンサー3』は、コメディ映画としてドタバタ感を最大限に活かすことで、観客に楽しんでもらえる要素を多く含む作品として評価されています。

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