ピーター・ヒューワット

ピーター・ヒューワット氏（1978年3月17日生まれ、オーストラリア出身）は、国際的なキャリアを持つラグビー指導者です。現役時代はバックスの主要なポジションで活躍し、引退後はその豊富な経験を指導者として次世代に伝えています。

オーストラリアのインベレルで生を受けたヒューワット氏は、身長191cm、体重100kgという恵まれた体躯を誇りました。主にスタンドオフ（SO）とフルバック（FB）を務め、これらのポジションはチームのアタックやディフェンスの要となる重要な役割です。特にSOはゲームプランの実行やキックによる領域獲得、FBは最後尾からのカバーリングやカウンターアタックを担います。ヒューワット氏も、これらの役割を高いレベルで遂行できる能力を持っていました。

国際舞台では、7人制ラグビーのオーストラリア代表としても活躍し、その俊敏性と判断力を発揮しました。大学（ナッジー大学）で研鑽を積んだ後、国内屈指の強豪チームであるワラターズに所属し、プロとしてのキャリアをスタートさせました。その後、活動の場をイングランドに移し、プレミアシップ（当時）のロンドン・アイリッシュでプレー。欧州最高峰のリーグで貴重な経験を積みました。

2010年、ピーター・ヒューワット氏は日本のラグビーに新たな挑戦の舞台を求め、ジャパンラグビートップリーグの東京サントリーサンゴリアスに加入しました。日本でのプレー開始は、同年9月4日に行われた2010-2011シーズンのトップリーグ第1節、トヨタ自動車ヴェルブリッツとの一戦でした。この試合に途中出場した彼は、日本のラグビーファンにその存在感を示し、公式戦初出場を果たしました。サントリーサンゴリアスでのプレーを経て、2012年には母国オーストラリアのスーパーラグビーチーム、ブランビーズに復帰し、選手としてのキャリアを終えました。

選手としての経験を終えた後、ピーター・ヒューワット氏は指導者としてラグビーに携わり続けました。まずは、選手として馴染み深い東京サントリーサンゴリアスでコーチを務め、古巣に貢献しました。その後、オーストラリアに戻り、ブランビーズでもコーチとしての手腕を磨きました。

これらの経験を経て、再び日本のラグビー界に貢献するため、2020年にリコーブラックラムズのコーチとして来日。チーム強化に尽力し、その指導力が高く評価され、わずか1年後の2021年にはヘッドコーチへと昇格を果たしました。リーグワンへと再編された後も、リコーブラックラムズ東京のヘッドコーチとしてチームを指揮しましたが、2024シーズン終了をもって同職を退任しました。

選手としても指導者としても、国内外のトップレベルで活躍したピーター・ヒューワット氏の経験と知識は、今後のラグビー界においても重要な財産となるでしょう。

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