ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣 (漫画)

『ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣』

『ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣』は、エニックス（現在のスクウェア・エニックス）が発行した『月刊Gファンタジー』で1993年から1999年にかけて連載された箱田真紀の漫画作品です。この物語は、同名の任天堂が提供するゲームソフトを原作とし、作品全体で12巻の単行本を発売しています。

概要

この作品は、ゲーム内の「暗黒戦争編」をテーマにしており、王国アリティアの復興を目指す王子マルスの奮闘を描いています。物語は、英雄アンリによる暗黒の竜メディウスの討伐から100年後、再びメディウスが復活したことから始まります。ストーリー内には箱田の独自の解釈が施され、オリジナルキャラクターも登場します。また、この作品は「箱田版コミカライズ」として広く知られています。

あらすじ

アカネイア大陸を巡る物語は、邪悪な魔道士ガーネフによって復活した暗黒竜メディウスが再びアリティア王国を脅かすところから始まります。主人公のマルスは、王コーネリアスの息子であり、百年前の英雄アンリの血を引く王子です。彼は父がドルーア帝国の暗黒司祭に襲われて命を落とした後、力無き自分を恥じながらも、アリティアを取り戻す決意を固めていきます。後に、反撃の機会を狙いながら同盟軍を結成するに至り、物語は激動の展開を迎えます。

登場人物

作品には数多くの個性的なキャラクターが登場します:

• - マルス: 本作の主人公で、アリティア王国第一王子。優しい性格を持ち、戦争の厳しさの中で成長していく。
• - シーダ: タリス王国の王女で、マルスに好意を持つヒロイン。
• - ジェイガン: アリティア国の将軍で、冷静な判断力を持つ忠臣。戦局を見守りながら自らの経験をもとに統率をとろうと努める。
• - カイン: 若き騎士で、マルスの信頼を寄せられ、仲間たちとの絆を深めていく。
• - アベル: マルスと共に戦う騎士で、高い実力を持ち、重要な局面で活躍する。
• - ゴードン: 地道に努力し続ける弓兵で、成長を見せながら連戦に挑む。
• - ナバール: 美青年の傭兵で、過去の因縁を持ちつつ仲間たちとの絆を育む。

各国の情勢

物語の背景には、アカネイア大陸を構成する数多くの国々があり、それぞれの国が持つ歴史や対立が物語の緊張感を高めています。アリティア王国、ドルーア帝国、オレルアン王国、マケドニア王国など、各国の騎士や魔道士たちの関係が巧妙に描かれ、物語の世界をより深いものにしています。

書誌情報

本作は、1994年から1999年にかけて12巻すべてが出版され、その後ドラマCDとしても制作されました。さまざまなメディア展開がなされ、ゲームファン、漫画ファンを含む多くの人々に親しまれています。

この作品は、単なる冒険物語にとどまらず、キャラクターたちの成長や友情、理想と現実の葛藤が丁寧に描かれており、ファンにとっては名作と呼ばれるにふさわしい魅力をしています。

もう一度検索