ファイナル・ドラゴン

『ファイナル・ドラゴン』

概要

『ファイナル・ドラゴン』（原題:「風、雨、雙流星」、英題: The Killer Meteors）は、1977年に香港で制作された映画で、監督はロー・ウェイ、主演はジミー・ウォングです。この作品は、著名な作家古龍の武侠小説『七殺手』を原作とし、彼自身が脚本も担当しています。ジャッキー・チェンがこの作品に出演したのは、彼がブレイクする前の時期であり、そのため彼の出世作として後に位置付けられることとなります。

当初は、ジミー・ウォングを主演とした映画として扱われていましたが、ジャッキー・チェンの人気が高まるにつれて、彼が主役であるかのように認識されるようになりました。この作品ではジャッキーが、以前の一重まぶたから整形し、二重まぶたになったことが特徴的で、それは監督ロー・ウェイから「華がない」と指摘された結果だとされています。

本作は台湾で1977年5月12日に公開され、香港でも同年にリリースされたと言われていますが、その正確な日付は不明です。ジャッキー本人は「この映画は1976年に制作されたが、本格的な公開は2年後だった」と語っています。そして、「もし公開されなければよかったのに」とも述べています。

日本では劇場公開がされず、『キラー・ドラゴン/流星拳』のタイトルでビデオリリースが行われました。後に、再発売の際に『ファイナル・ドラゴン』と改題されました。また、テレビ放送もされておらず、最初のうちは日本語吹替も制作されていませんでしたが、2013年にパラマウントが新たに吹替版を制作し、DVDに収録されるようになりました。

あらすじ

物語は、「奪命流星」という必殺技を持つ侠客、梅星河（ジミー・ウォング）が主人公です。しかし、彼がこの無敵の技を用いたのはわずか2度だけ。彼は人を害することを好まず、弱い者を助け、悪事を働く者を改心させることを信条として放浪の旅を続けています。ある日、彼は「天魔剣」と名高い武闘家、花無病（ジャッキー・チェン）と会おうと決意します。

不運にも花無病は病に倒れており、彼の妻が彼に毒を盛ったため、解毒剤を奪い、彼女を殺すよう依頼します。梅星河はこの依頼を引き受け、花無病の妻が強力な拳法の使い手である四天王を使って解毒剤を守っている場所、花雨洞を目指します。道中で彼は、四天王の一人、鳳凰という女性に出会い、彼女との交流が物語の緊張感を高めます。

梅星河は敵を巧みに倒し、四天王の大部分を打ち破り、さらに残った一人を捕えることで花雨洞への道を開きます。ところが、彼が期待していた花無病の妻についての疑念が生まれ、最終的には彼女を手にかけずに終えます。解毒剤を手に入れるために旧知の盗賊たちの助けを借りるものの、その際に花無病は亡くなってしまいます。

その後、忘れられた身元が警官である梅星河の正体が明るみに出てくると、彼は宮廷での宝物強奪事件にも巻き込まれていくこととなります。物語は、花無病の死を巡る悲劇や、風七公との対立により、一波乱を迎えます。最終的に梅星河は数々の困難を乗り越え、真実と向き合いながら事件の真相にたどり着くのです。

キャスト

• - ジミー・ウォング
• - ジャッキー・チェン
• - シュエ・ハン

この作品は、アクション映画の中でのストーリーテリングやキャラクター描写の持つ力を感じさせる作品であり、武侠映画の金字塔となっています。

もう一度検索