ファクシミリ通信網

ファクシミリ通信網（BizFAX スマートキャスト）

ファクシミリ通信網は、NTTコミュニケーションズが提供する、パケット通信網を利用したファクシミリ伝送サービスです。2013年現在の商標は「BizFAX スマートキャスト」として知られています。

このサービスは、蓄積交換の特性を活かし、一斉同報通信や不達時の再送信といった便利な機能を提供します。

BizFAX スマートキャストの特徴

BizFAX スマートキャストは、IP通信網を基盤としたファクシミリ伝送サービスであり、国内外のファクシミリ端末との通信、さらには電子メールと電話回線に接続されたファクシミリ端末との相互通信を可能にします。

接続方式

FAX接続型: NTT東西の加入電話やISDN、NTTコミュニケーションズの「ひかりライン（Arcstarダイレクト）」に接続されたファクシミリを利用します。1契約者電話番号につき1契約が可能で、固定電話料金と合わせて請求されます。
インターネット接続型: インターネット経由でBizFAX スマートキャストのSMTPメールサーバに接続し、電話回線に接続されたファクシミリ端末との通信を行います。メールでの受信には、送信元がBizFAX スマートキャストを契約するか、着信課金契約が必要です。
専用線接続型: IP専用線でBizFAX スマートキャストのアクセスポイントに接続されたLANのSMTPメールサーバを利用します。プライベートIPアドレスと専用メールアドレスが必要で、料金は専用線と合わせて請求されます。

主な機能

グループ指定通信: 事前に登録した宛先リストを用いて、最大1000箇所までの一斉送信が可能です（月額105円）。
宛先ファイル同報: インターネット接続型や専用線接続型で、メールの添付ファイルとして宛先を指定し、複数箇所へ一斉送信できます。宛名も付加可能です。
着信課金機能: 月額210円で、NTT東西の加入電話やISDN、「ひかりライン」からの着信に課金できます。
配送結果通知: 送信結果を通知する設定が可能です。
送信開始時刻指定: 送信開始時刻を任意に指定できます。
配送遅延: 最大3時間の遅延が発生する可能性があります。
不達時再送信: 2分間隔で15回まで再送信を試みます。

料金体系（日本国内あて、税込み）

B4、A4/ページ：昼間26.25円、夜間・土日祝日19.95円

Fネット

「Fネット」は、ファクシミリ通信網の前身となるサービスです。

料金体系（日本国内あて、夜間、税込み）

B4、A4/ページ：夜間料金が適用されます。

その他の機能

配送結果通知: 個別指定で1回5.25円。
グループ指定通信月額使用料: 105円～2940円。
配送遅延: 1時間以内。
不達時再送信: 2分間隔で5回（変更可能）。
夜間配送指定: 夜間指定配送が可能です。

送信操作

FAX接続型:
一ヵ所への送信: `003502 送信先電話番号`
電話番号指定同報: `003501 #213電話番号...電話番号##`
Fネット（FAX接続型）
一ヵ所への送信: `161 電話番号`
電話番号指定同報: `162 #213電話番号...電話番号#`

歴史

1981年: 日本電信電話公社が「Fネット」としてサービスを開始。
1997年9月1日: G4ファイル転送と時刻送達指定サービス開始。
1998年: 「テガルス」として、IP専用線接続、電子メールとファクシミリ間の相互送信サービス開始。
1999年7月1日: NTT分割により、NTTコミュニケーションズのサービスとなる。他事業者との着信や着信者課金も可能に。
2000年7月: 「Arcstar InternetFAX」と名称変更し、海外ファクシミリ送信開始。
2002年: 内部ネットワークをIP化。
2012年12月1日: 「BizFAX スマートキャスト」と名称変更し、フリーダイヤル着信サービス開始。

関連項目

InternetFAX

外部リンク

BizFAX スマートキャスト - NTTコミュニケーションズ（外部リンク）

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