ファザナドゥ

ファザナドゥ（Faxanadu）

『ファザナドゥ』は、1987年にハドソンから発売されたファミリーコンピュータ用アクションRPGです。当初は日本ファルコムのPCゲーム『ザナドゥ』の移植として開発がスタートしましたが、最終的には独自の進化を遂げ、全く異なるゲームとしてリリースされました。

概要

元々はPC版『ザナドゥ』の移植企画でしたが、ファミコンのユーザー層を考慮し、パズル要素を排除したアクションRPGとして再構築されました。タイトルも、ザナドゥの商標の関係から「ファ」を付けた『ファザナドゥ』に変更されています。

本作の舞台は、地下迷宮ではなく、世界樹という一本の柱のような構造を持つ世界です。プレイヤーは、麓から幹、霧、枝、魔宮、要塞とエリアを攻略していき、頂上にいる魔王を倒すことを目指します。ゲームの進行状況は、「祈りの言葉」と呼ばれるパスワードで記録します。

ストーリー

かつて平和だったエオリスの都は、流星が世界樹に衝突したことで、モンスターが暴れ出し、滅びかけていました。主人公である勇者は、人々を救うため、世界樹を登り、魔界丘に棲む魔王を倒す旅に出ます。

開発経緯

発売は当初の予定から大幅に遅れ、最終的に3度の延期を経て11月に発売されました。プログラマーは、納期を最優先にした結果、PC版の移植ではなく、オリジナルのゲームを制作することを選択しました。

製作指針

グラフィックはリアルなものを目指す
キャラクターの頭身を高くし、プロポーションを良くする
足が滑るようなアニメーションにならないようにする
全画面スクロールは技術的に困難なため、画面単位のスクロールとする
ジャンプは必須だが、着地位置の微調整はできない仕様とする
経験値、アイテム、魔法などのRPG要素を取り入れる
王道的なストーリー展開にする
メッセージには漢字を使用する

評価

ゲーム雑誌では、賛否両論の評価を受けました。オリジナル版からの大幅な変更により、原作の面白さが損なわれたという意見もありました。

その他

ハドソン提供のテレビアニメ『Bugってハニー』に、ザナドゥが登場するエピソードが存在する（ただし、製品版とは設定が異なる）
明治製菓から、本作とのコラボ商品としてチョコスナックが販売されていた

スタッフ

プログラム：奥野仁
ウィンドウシステム：小山俊典
グラフィック：岡本敏郎
サウンド：滝本利昭
企画・シナリオ：内村

関連項目

ザナドゥ (ゲーム))
ロマンシア
ドラゴンスレイヤーIV ドラスレファミリー

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