ファニー・カンパニー

ファニー・カンパニー

ファニー・カンパニーは、1971年に横井康和と桑名正博が出会い、関西で結成されたロックバンドです。その音楽性と、メンバーのキャラクターで、当時の音楽シーンに大きな足跡を残しました。

バンドの成り立ち

ファニー・カンパニーは、複数のメンバーチェンジを経て、その音楽性を変化させていきました。

第1期（フォークグループ時代）：

1968年、横井康和が京都で女性2人とフォークグループを結成。これがファニー・カンパニーの母体となります。

第2期（ロックバンド時代）：

1972年5月、内田裕也の仕掛けで、桑名正博、栄孝志、横井康和の3人で結成。
バンド名は、横井が以前組んでいたフォークグループが、アメリカのテレビ番組のタイトルを流用したものを引き継ぎました。
その後、古宇田優が加入し、大阪厚生年金ホールなどでコンサート活動を行います。
同年11月、シングル「スウィート・ホーム大阪」でデビュー。

キャロルとの比較

同時期にデビューした矢沢永吉率いるキャロルとは、「東のキャロル、西のファニカン」と呼ばれ、比較されることが多くありました。

キャロルは、不良のイメージが強く、ストイックな姿勢で音楽活動を行っていました。
一方、ファニカンのメンバーは、比較的ノンポリで、フラフラとした雰囲気がありました。桑名自身も「思い出を作って20歳で辞めよう」と考えていたといいます。

この対照的な姿勢が、メディアで面白おかしく取り上げられ、注目を集めることとなりました。

経済状況においても対照的で、キャロルのメンバーが中古車で移動する中、ファニカンのメンバーはポルシェで移動していたというエピソードも残っています。

音楽性と変遷

ファニー・カンパニーの音楽性は、ロックンロールを基盤としながらも、レッド・ツェッペリンなどの影響も受けていました。デビュー当初は、キャロルのような不良イメージを意識していましたが、メンバーの出自が報道されたことで「ぼんぼんロックバンド」と揶揄されることもありました。

桑名正博は、矢沢永吉から強い影響を受け、ラジカルな言動をとるようになったとも言われています。

メンバー

桑名正博 (ヴォーカル、ギター)：1971-1974
横井康和 (ベース、ギター)：1971-1973
栄孝志 (ヴォーカル、ギター)：1971-1974
古宇田優（キーボード）：1971-1973
辻宗一郎（ベース）：1973-1974
西哲也（ドラム）：1972-1974
ロメル・アマード（ギター）：1973-1974

ディスコグラフィー

シングル（フォーク時代）

朝の光が輝く時／霧の街角（1969年）
冷たい風の中で／恋人達の世界（1970年）

シングル（ロック時代）

スウィート・ホーム大阪／暗闇（1972年）
ハイウェイ・ドライブ／小さな鳥のように（1973年）

アルバム

ファニー・カンパニー（1973年）
ファニー・ファーム（1973年）
ファニー・カンパニー・アゲイン（ベストアルバム、1977年）

関連項目

日本のロック・バンド

参考資料

Wikipedia

ファニー・カンパニーは、短期間の活動でしたが、その個性的な音楽とメンバーのキャラクターで、日本のロックシーンに大きな影響を与えました。特に、桑名正博のその後の活躍は、ファニー・カンパニーでの経験が大きく影響していると言えるでしょう。

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