ファミスタモバイル

『ファミスタモバイル』は、バンダイナムコゲームスが2004年から携帯電話アプリとして配信していた野球ゲームです。「ファミリースタジアム」シリーズの一作でありながら、日本野球機構（NPB）の公式ライセンスを取得し、実在プロ野球12球団と選手が実名で登場する点が特徴でした。

ゲームシステムと特徴

本作にはNPB12球団の支配下登録選手全員の他、各球団のベストオーダー、ナムコスターズが登場し、合計14チームが登場しました。選手データは月ごとに更新され、現実の成績や状態が反映されましたが、データ更新時にはペナント成績が消去されるといった仕様もありました。ナムコスターズの選手構成は固定で、成績のみが変動しました。

球場は「ピッカリドーム」を始め、実在球場をモデルにしたものなど複数種類が登場しましたが、同時に登録できるのは一つのみで、新しいデータをダウンロードすると以前のものは消去される仕様でした。

育成くんモード

家庭用シリーズの「分身くん」に相当する、オリジナル選手育成モード「育成くん」も搭載されました。初期はミニゲームと連携、後に育成リーグに統合されました。

バージョンと進化

基本版に加え、様々なバージョンアップや派生版が展開されました。

ファミスタモバイル07 クライマックス: クライマックスシリーズ再現モードを搭載。
ファミスタワイド: S!アプリ向けの横画面版。
ファミスタモバイル08: 音楽や画面を一新し、能力向上やサポート効果を持つ「アイテム」システムが導入。
ファミスタモバイル09: 外国人を除く選手名がフルネーム化。ゲームバランス調整が行われ、独自の創作球場が多数登場。オリジナルチーム作成・強化モード「マイチーム」が追加。
ファミスタモバイル2010: マイチーム機能が拡張され、オンライン対戦「ファミモバペナント」やOB球団との対戦が可能に。ゲームバランス調整も継続的に実施。能力の高い「ブラックナムコスターズ」も登場。
ファミスタモバイル2011: マイチームはトーナメント形式に変化。オーナーからのミッションクリアによる選手育成要素などが加わりました。ゲームバランス調整により、打球傾向などに変化が見られました。

バージョンごとに登場する球場も更新され、実在球場モデルからユニークな創作球場まで多種多様なグラウンドでプレイできました。

関連アプリとファミスタクラシック

『ファミスタトライアウト』といった関連アプリも存在しました。また、別のカテゴリとして、ファミリーコンピュータ版『プロ野球ファミリースタジアム』第1作の20周年を記念して『ファミスタクラシック』が2006年から配信されました。これはFC版を忠実に再現したバージョンで、歴代ナムコスターズとの対戦モードが特徴でした。

携帯アプリ時代における『ファミスタモバイル』シリーズは、実名プロ野球ゲームとして多くのユーザーに楽しまれ、様々なシステムやモードが追加されながら展開されました。

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