ファントム勇者伝説

ファントム勇者伝説

『ファントム勇者伝説』（ファントムゆうしゃでんせつ）は、竹島将による小説シリーズ。元航空自衛隊のエースパイロット、矢沢高雄が主人公で、様々な陰謀や敵との戦いを繰り広げるアクション作品です。竹島将のデビュー作であり、シリーズ第一部として展開されました。

あらすじ

ファントム強奪

元航空自衛隊のエースパイロットである矢沢高雄は、自衛隊に配属されているはずのファントムがエルサルバドルにあるという情報を入手し、その真相を究明するために動き出します。

人質空中奪還

CIA特別補佐官デヴィッド・ビンセントが関与する謎の秘密結社は、高雄らが知った秘密を隠蔽するため、彼らを抹殺しようと画策します。そして、高雄の知人であるジャーナリスト、松木を監禁します。高雄は僚友の岩岡と共に、松木を救出すべく大胆な作戦を実行します。

鮮血の貴婦人

デビッド・ヴィンセントを倒した高雄の前に、新たな敵が現れます。リビアで「レディ」というコードネームを持つ美女を倒しますが、戦友である松木と岩岡を失うという大きな犠牲を払うことになります。

灼熱の女獣

パリで旅行中の会社員、沢村ゆりが誘拐され、戦争商人キング・アリーのハレムに売られてしまいます。凌辱の末に性奴隷にされてしまいますが、高雄の助けによって脱出し、キング・アリーに反撃します。

空獣狂熱祭

晴れて恋人同士となったゆりと高雄。しかし、以前2人に敗北したキング・アリーが復讐を開始します。モサドの助けによって窮地を脱した二人は、モサドからある依頼を引き受けることになります。

戦慄の女神

キング・アリーとの戦いの後、ゆりが再び誘拐されます。高雄はオーストラリアへ来るよう指示され、そこで史上最強のマシンソルジャーと遭遇します。一方、ゆりは監禁場所から脱出しますが、デヴィット・ヴィンセントによって高雄とマシンソルジャーの死闘現場へと導かれます。

ファントム蒼空戦線

ついにシリウスが世界中の軍隊を掌握し、攻撃を開始します。フリーの戦士となった矢沢高雄と沢村ゆりは、シリウスに立ち向かい、東京湾上空での決戦に挑みます。

登場人物

矢沢高雄: 元航空自衛隊のエースパイロット。正義感が強く、困難に立ち向かう。
沢村ゆり: 会社員。誘拐されたことをきっかけに、高雄と共に戦う女戦士となる。後に高雄の恋人となり、スピンオフ作品『女獣戦線』では主役を務めます。
幸子: 高雄の恋人だった女性。『鮮血の貴婦人』の時点で死亡しています。
岩岡: 高雄の僚友。常に高雄をサポートする。
松木: 高雄の知り合いであるジャーナリスト。事件の真相を追う中で、高雄に協力します。
デヴィッド・ビンセント: CIAの特別補佐官。金髪の白人男性で、物語の黒幕として暗躍します。

書誌情報

『ファントム勇者伝説 1 ファントム強奪』 1987年8月15日発行 ISBN 4-06-184047-9
『ファントム勇者伝説 2 人質空中奪還』 1987年9月15日発行 ISBN 4-06-184067-3
『ファントム勇者伝説 3 鮮血の貴婦人』 1987年10月15日発行 ISBN 4-06-184085-1
『ファントム勇者伝説 4 灼熱の女獣』 1988年1月15日発行 ISBN 4-06-184137-8
『ファントム勇者伝説 5 空獣狂熱祭』 1988年2月15日発行 ISBN 4-06-184156-4
『ファントム勇者伝説 6 戦慄の女神』 1988年3月15日発行 ISBN 4-06-184180-7
『ファントム勇者伝説 7 ファントム蒼空戦線』 1988年4月15日発行 ISBN 4-06-184193-9

OVA

1991年1月24日に『ファントム勇者伝説 ファントム強奪 vol.1 リターン・ザ・スカイ』のタイトルでOVAが発売されました。

キャスト

矢沢：田中秀幸
松木：梅津秀行
岩岡：玄田哲章
幸子：幸田直子
ターナー：笹岡繁蔵
ビンセント：池田秀一

スタッフ

原作：竹島将（講談社刊「ファントム強奪」）
監督：出崎哲
脚本：小出一巳
絵コンテ：滝沢敏文
作画監督・キャラクターデザイン：清水恵蔵
演出：山口頼房
美術監督：池信孝
撮影監督：岡崎英夫
音響監督：藤山房伸
音楽：中島優貴
挿入歌：「THE STRANGER」
エンディングテーマ：「BY MY SIDE」
演奏：KYAN MARIE with MEDUSA(BMG VICTOR)
制作：マジックバス
製作：バンダイ、タキコーポレーション

映像ソフト

* 『ファントム勇者伝説 ファントム強奪 vol.1 リターン・ザ・スカイ』 1991年1月24日発売 VHS:NRS-2026

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