ファン・アンド・ファンシー・フリー

映画『ファン・アンド・ファンシー・フリー』の詳細

『ファン・アンド・ファンシー・フリー』（原題：Fun And Fancy Free）は、1947年9月27日に公開されたディズニーのアニメーション作品で、長編アニメーションとしては第9作にあたります。日本では1954年に『こぐま物語』というタイトルで公開され、その後長らく『子ぐま物語』として親しまれていましたが、現在では原題に基づく名称が広く使われています。

概要

本作は、ディズニーが戦時中に制作したオムニバス形式のシリーズの一つであり、全体で6作から構成されています。『ファン・アンド・ファンシー・フリー』では、そのうちの第4作に該当します。内容は、「ボンゴ」と「ミッキーと豆の木」の二つの物語に分かれています。

ボンゴ

物語の主人公は子熊のボンゴ。彼はサーカスで育ち、多くの観客の前でショーを演じていましたが、過酷な生活に嫌気がさし、サーカスを抜け出す決意をします。美しい森の中で出会ったメスの子熊、ルルベルと恋に落ちますが、彼女を嫉妬から奪おうとする粗暴なオス熊ランプジョーが現れます。ボンゴは自分の力を駆使して、ルルベルを取り戻すために立ち上がります。

ミッキーと豆の木

二つ目の物語は「ミッキーと豆の木」です。しあわせ谷という村では、魔法のハープの歌声が村人たちを幸せにしていました。しかし、ある日巨人ウィリーが現れ、ハープを奪ってしまいます。ハープの歌声が失われたことで村は衰退し、ミッキー、ドナルド、グーフィーは元の暮らしを取り戻すために奮闘します。ミッキーは豆を手に入れ、それがきっかけで新たな冒険が始まります。

キャラクター

ボンゴ

• - ボンゴ：サーカスで育った子熊。勇敢に恋を追いかける。
• - ルルベル：ボンゴの恋人。可愛らしいメスの子熊。
• - ランプジョー：ボンゴの恋を脅かす敵のオス熊。

ミッキーと豆の木

• - ミッキーマウス：物語の主人公で、仲間と共に巨人に立ち向かう。
• - ドナルドダック：ミッキーの親友で、時にドジを踏む。
• - グーフィー：ミッキーの仲間で、少しおっちょこちょい。
• - ウィリー：悪役の巨人。ハープを奪い村を荒らす。

ハープは村の宝物であり、ウィリーがその歌声を奪うことで物語が動き出します。さらに、巨人とミッキーたちの対決を通じて、友情や勇気が試される場面が展開されます。

日本でのビデオ発売

本作は日本でもさまざまなバージョンが制作され、特に1970年代以降はビデオで広く親しまれました。ポニー版やバンダイ版では、『子ぐま物語』として発売され、広く知られることとなりました。また、AVHE版は1990年に公開され、2016年時点で唯一本編を収録したDVDとなっています。

結論

『ファン・アンド・ファンシー・フリー』は、ディズニーの魅力が詰まった作品であり、子どもから大人まで楽しめる要素が盛り込まれています。愛と冒険、勇気をテーマにした二つの物語は、ディズニーのアニメーション史を代表する名作として評価されています。

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