『ファースト・ミッション』
『ファースト・ミッション』は、
1985年に公開された
香港映画で、
ジャッキー・チェンが主演を務めています。原題は『龍的心』、英語題は『Heart of Dragon』です。本作は
サモ・ハン・キンポーが監督を担当し、兄弟愛や絆をテーマにしたドラマティックなストーリーが展開されます。
概要
本作では、警察官とその知的障害を持つ兄の関係が描かれています。通常の格闘シーンが控えめである一方、日本公開版では病院や駐車場での追加されたアクションが目を引きます。オープニングおよびエンディングではジャッキー自身が歌う日本語の楽曲が流れ、映画の雰囲気を盛り上げています。また、端役には後に名監督となるフルーツ・チャンが出演しており、彼のキャリアの初期を垣間見ることができます。
ストーリー
本作では、正義感あふれる警察官シャンヤン(
ジャッキー・チェン)とその兄シャンタク(
サモ・ハン・キンポー)の物語が展開されます。シャンタクは知的な障害を抱え、日常生活でシャンヤンの負担となっています。ある日、高級レストランで無銭飲食が発覚し、シャンタクが冷蔵庫に隠れる騒ぎに発展。それを知ったシャンヤンは、兄に対する不満を募らせます。シャンタクは自分が捨てられたと誤解し、街に出て職探しを始めますが、なかなかうまくいきません。
シャンタクが職を探す中で起こる騒動や、シャンヤンとの葛藤が物語の主軸となります。特に、シャンタクが犯罪組織に巻き込まれる過程で、兄弟の絆が試されるストーリー展開は見どころです。シャンタクとその友人ミンは、盗品が詰まったカバンを見つけますが、その行動がさらなる困難を招きます。
キャスト
スタッフ
本映画は
サモ・ハン・キンポーが監督を務め、「武術指導」には
ユン・ピョウやユン・ワーなど、著名な武道家が参加しています。また、製作段階でのさまざまなトラブルもありましたが、ジミー・ウォングが製作に関与することで、映画は形になりました。これらの舞台裏のエピソードも、映画の魅力を引き立てる要因となっています。
公開と評価
日本では1987年に公開され、バトルシーンが追加されるなどの工夫が施されました。また、主題歌の挿入も日本版独自の特徴です。後年、映画の映像が他の作品に流用されるなど、影響力のある作品となりました。
『ファースト・ミッション』は、単なるアクション映画に留まらず、兄弟愛や絆について深く掘り下げた作品です。感動的なドラマと軽快なアクションが見事に組み合わさったこの映画は、今も多くの人々に愛されています。