フアン・モレノ (内野手)

フアン・カルロス・モレノ・ペレス：キューバ野球界を彩った名遊撃手

フアン・カルロス・モレノ・ペレス（Juan Carlos Moreno Perez, 1975年9月28日 - ）は、キューバの青年の島（旧名：イスラ・デ・ラ・フベントゥ）ヌエバ・ヘローナ出身の元プロ野球選手。主に遊撃手として活躍し、右投右打でした。

キューバ国内リーグでの活躍

1993年から1994年のシーズンにかけて、モレノ・ペレスはセリエ・ナシオナル・デ・ベイスボル（SNB）のトロンヘロス・デ・イスラ・デ・ラ・フベントゥに所属し、その才能を開花させました。15シーズンにわたる国内リーグでの通算成績は、1366試合に出場、打率.288、1417安打、104本塁打、659打点という輝かしいものでした。

特に、2002年から2003年のシーズンはキャリアハイを記録し、打率.321、13本塁打、64打点と、目覚ましい活躍を見せました。

キューバ代表としての国際舞台

モレノ・ペレスは、1998年にキューバ代表に初選出され、国際舞台でのキャリアをスタートさせました。1999年には、ボルチモア・オリオールズとの親善試合にも出場。2006年には、第1回WBCのキューバ代表メンバーにも選ばれました。

代表歴としては、第18回中央アメリカ・カリブ海競技大会（1998年）、第33回IBAFワールドカップ（1998年）、第14回IBAFインターコンチネンタルカップ（1999年）、第36回IBAFワールドカップ（2005年）、第1回ワールド・ベースボール・クラシック（2006年）など、数々の国際大会に出場しています。

MLBへの挑戦と挫折

2008年3月、モレノ・ペレスはキューバを脱出し、ドミニカ共和国へ亡命。MLB入りを目指し、タンパベイ・レイズなどが関心を示しましたが、当時33歳という年齢がネックとなり、エージェントの判断で年齢を詐称。しかし、この詐称が発覚したため、MLBと契約できるFAの資格を失ってしまいました。

引退後

MLBへの挑戦は叶いませんでしたが、その後はドミニカのアマチュアリーグで9年間、ウィンターリーグで1年間プレーし、現役を引退。現在は、13歳から16歳の選手を育成するアカデミーでコーチを務め、後進の指導に力を注いでいます。

選手としての特徴

モレノ・ペレスは、キューバ国内でトップクラスの安定した遊撃守備を誇っていました。しかし、国際大会では打撃が振るわず、初見の投手への対応に課題がありました。また、当時のキューバ代表の遊撃手にはヘルマン・メサやエドゥアルド・パレといったスター選手がいたため、出場機会は限られていました。

まとめ

フアン・カルロス・モレノ・ペレスは、キューバ野球界を代表する遊撃手の一人として、その名を刻みました。MLB入りは叶いませんでしたが、現在はアカデミーでコーチとして、若手育成に情熱を注いでいます。彼が育てた選手たちが、将来キューバ野球界を牽引する存在となることを期待しましょう。

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