フィラデルフィア・アスレチックス (1860-1876年)

フィラデルフィア・アスレチックス (1871-1876)

フィラデルフィア・アスレチックスは、1871年から1876年までペンシルベニア州フィラデルフィアを本拠地として、ナショナル・アソシエーション（NA）およびナショナルリーグ（NL）に所属していた球団です。短命ながらも、初期のプロ野球界において重要な足跡を残しました。

球団史

アスレチックスの起源は、1860年にジェームズ・N・カーンズがフィラデルフィアに創設した「アスレチック・ベース・ボール・クラブ」に遡ります。このクラブ名が愛称として定着し、1860年代にはアマチュア球団として名を馳せました。

1871年、初のプロ野球リーグであるナショナル・アソシエーションが発足すると、アスレチックスもプロ球団として加盟。初年度から強豪ボストンやシカゴを抑え、見事初代リーグ優勝を果たしました。その後も高い勝率を維持し、ナショナル・アソシエーションに所属した5年間の通算勝率は.657という驚異的な数字を記録しています。

しかし、1876年にナショナル・アソシエーションが解散し、アスレチックスがナショナルリーグに加盟すると、チームは苦境に立たされます。前年まで主力選手だったキャップ・アンソンやディック・マクブライドらが他球団へ移籍し、チームの戦力は大幅に低下。勝率は2割台に低迷しました。

財政難にも見舞われ、遠征費の捻出も困難になったアスレチックスは、シーズン終盤の試合を消化することを拒否。同様の理由で試合を消化できなかったニューヨーク・ミューチュアルズと共に、ナショナルリーグから除名され、球団は消滅しました。

なお、本球団解散後も「フィラデルフィア・アスレチックス」を名乗るチームが複数誕生していますが（現在のオークランド・アスレチックスを含む）、これらの球団とは直接的な関係はありません。

戦績

所属した主な選手

ディック・マクブライド: 監督兼任の投手。アスレチックスでの通算成績は149勝74敗、防御率2.86。
ウェス・フィッシャー: 1871-1875年在籍。1872年に打率.350を記録。
キャップ・アンソン: 捕手、一塁手、三塁手。1872-1875年在籍。1872年に打率.415、リーグ最高の出塁率.455を記録。
リーヴァイ・メイエール: 三塁手。1871年に打率.492で首位打者。

主な球団記録

通算安打数: 414 (ウェス・フィッシャー)
通算打点数: 189 (ウェス・フィッシャー)
通算勝利数: 149 (ディック・マクブライド)
通算奪三振: 148 (ディック・マクブライド)

出典・外部リンク

ナショナル・アソシエーション成績(Baseball Reference)
ナショナルリーグ成績(Baseball Reference)
* franchise info (www.kypris.com)

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