フィリッパ・ジョルダーノ

フィリッパ・ジョルダーノの音楽キャリア

フィリッパ・ジョルダーノ（Filippa Giordano）は、1974年2月14日、イタリアのシチリア島パレルモに生まれました。彼女は、聖歌隊の父親とオペラ歌手の母親という音楽の家庭で育ち、音楽に囲まれた環境に恵まれていました。ジョルダーノの祖父も伝統的なストリート・ミュージシャンであり、兄姉も音楽家であることから、音楽と共に育つのは運命的なものでした。

彼女は1979年に家族と共にローマに移住し、そこでクラシック音楽やクラシック・ダンスを本格的に学び始めます。1983年にはイタリア国立ダンス・アカデミーに特待生として受け入れられ、才能をあらゆる面で開花させていきました。オペラ歌手を目指す一方で、マドンナやホイットニー・ヒューストンを心から尊敬し、ポピュラー音楽の世界にも興味を広げていきました。

1998年、彼女はカテリーナ・カゼッリに見いだされ、シュガー・レコードと契約。デビューアルバム『Passioni』をリリースし、翌1999年のサンレモ音楽祭では新人部門で第2位を獲得しました。同年秋には、バチカンのサン・ピエトロ広場で行われたミレニアム前年祭にて、当時のローマ教皇ヨハネ・パウロ2世の前で「アヴェ・マリア」を披露し、15万人の観衆を魅了しました。

2000年には『Passioni』の国際盤『Filippa Giordano』で国際的デビューを果たします。2002年4月には、アルバム『Il Rosso Amore』を発表。彼女は同年のバチカン・クリスマス・コンサートで再びヨハネ・パウロ2世の前でシューベルトの「アヴェ・マリア」を歌い、その存在感をさらに高めました。その後、彼女はエイベックス傘下のレコード会社、avex casaに移籍し、2005年にはアルバム『Prima Donna』を日本で先行発売しました。

音楽スタイル

ジョルダーノの音楽には、オペラとポップスの両方の要素が見事に融合しています。オペラのアリアをポップスの感覚で表現する一方で、彼女のオリジナル楽曲は声楽的な技術で歌われています。このようなスタイルは、クラシックとポップスの境界を自在に行き来する新たな音楽体験を提供しています。彼女の作品には、フランチェスコ・サルトリやエンニオ・モリコーネ、デイヴィッド・フォスターといった著名な楽曲提供者の名前も見受けられ、彼女の音楽がいかに多様であるかを示しています。

ジョルダーノはデビュー以来、何度も日本を訪れコンサートツアーを行っており、日本の音楽ファンの間でも非常に高い人気を持っています。彼女の持つ独特の歌声や情感豊かなパフォーマンスは、多くの人々の心を捉え続けています。

ディスコグラフィ

フィリッパ・ジョルダーノの主なアルバムには以下があります：

• - Passioni（1998年）
• - Filippa Giordano（2000年、『Passioni』の国際盤）
• - Il Rosso Amore（2002年）
• - Prima Donna（2005年、日本先行発売）
• - Prima Donna（2006年、ラテン・アメリカ盤）
• - Con amor a Mexico（2009年）
• - Alma Italiana, pasion Latina（2011年）
• - Best of Opera（2014年）
• - Friends & Legends Duets（2018年）

フィリッパ・ジョルダーノは、今もなおシーンでの存在感を持ち続け、クラシカル・クロスオーバーの世界で重要な役割を果たしています。

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