フィリップ・ルロワ

フィリップ・ルロワ（Philippe Leroy, 本名：Philippe Leroy-Beaulieu, 1930年10月15日 - 2024年6月1日）は、フランス・パリ出身の俳優です。本名のフィリップ・ルロワ＝ボリュー名義でクレジットされることもありました。また、フィリップ・ルロア、フィリップ・ルロイ、フィリップ・リロイなど、様々な片仮名表記が見られます。身長は183センチ。女優のフィリッピーヌ・ルロワ＝ボリューは実娘です。

1960年頃から2010年代末まで、数多くの映画、テレビ映画、テレビシリーズに出演しました。彼の代表作としては、ジョゼ・ジョヴァンニ原作、ジャック・ベッケル監督の刑務所脱獄映画『穴』（1960年）での密告者役や、『黄金の七人』（1965年）とその続編『続・黄金の七人/レインボー作戦』（1966年）での主犯「教授」役が挙げられます。また、『北京の55日』（1963年）など、ヨーロッパで撮影されたハリウッド映画にも出演しました。

1960年代からは、マカロニ・ウエスタンにも進出し、ティント・ブラス監督の『ヤンキー』（1966年）では主演を務めました。さらに、『ハチェット無頼』（1977年）では老け役にも挑戦しています。

1980年代には、降旗康男監督、高倉健主演の日本映画『海へ 〜See you〜』（1988年）にも出演しました。この作品はパリ・ダカール・ラリーを題材としており、『エマニエル夫人』（1974年）のアラン・キュニーも出演していました。また、アントニオ・マルゲリーティ監督のSFテレビ・ミニシリーズ『スター・レジェンド』（1987年）では、メインキャストの一人として存在感を示しました。

甘いマスクとニヒルな個性で、フランスを中心にヨーロッパ各国の映画に出演し、脇役から主役まで幅広い役柄を演じました。彼の出演作品は、アクション、コメディ、ドラマなど多岐にわたり、その演技力は高く評価されています。

2024年6月1日、イタリアのローマにて逝去。93歳でした。

主な出演作品

穴 Le Trou (1960)
史上最大の喜劇 地上最笑の作戦 Il Giorno più corto (1962)
北京の55日 55 Days at Peking (1963)
恋人のいる時間 Une femme mariée (1964)
マンドラゴラ La Mandragola (1965)
黄金の七人 Sette uomini d'oro (1965)
続・黄金の七人 レインボー作戦 Il Grande colpo dei sette uomini d'oro (1966)
野生の眼/世紀末猟奇地帯 L'occhio selvaggio (1967)
女性上位時代 La matriarca (1968)
想い出よ、今晩は! Buona Sera, Mrs. Campbell (1968)
男女残酷物語/サソリ決戦 Femina ridens (1969)
レオナルド・ダ・ビンチの生涯 (1971) テレビミニシリーズ・1972年にNHKで放送
暗殺の掟 La Mano spietata della legge (1973)
愛の嵐 Il Portiere di notte (1973)
風雲児 Il soldato di ventura (1976)
ルー・サロメ/善悪の彼岸 Al di là del bene e del male (1977)
黒の標的 Sono stato un agente C.I.A. (1978)
お手をどうぞ Qua la mano (1980)
男と女II Un homme et une femme, 20 ans déjà (1986)
海へ 〜See you〜 (1988) 日本映画
ふたり Deux (1989)
ニキータ Nikita (1990)
カサノヴァ最後の恋 Le Retour de Casanova (1992)
プロジェクトV（バイオント） 史上最悪のダム災害 Vajont - La diga del disonore (2001)
* サスペリア・テルザ 最後の魔女 La terza madre (2007)

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