フィル・コーク

フィリップ・コーク：異色の経歴を持つ技巧派左腕

フィリップ・ダグラス・コーク（Phillip Douglas Coke, 1982年7月19日 - ）は、アメリカ合衆国カリフォルニア州出身の元プロ野球選手。左投左打の投手として、メジャーリーグ（MLB）と日本プロ野球（NPB）で活躍しました。

ヤンキースで開花、タイガースで躍進

2003年にニューヨーク・ヤンキースからプロ入り。2008年にメジャーデビューを果たすと、リリーフとして好投を見せました。2009年にはデトロイト・タイガースへ移籍し、中継ぎとしてチームに貢献。その後、シカゴ・カブス、トロント・ブルージェイズ、オークランド・アスレチックスと渡り歩き、再びヤンキースに復帰するなど、様々なチームでプレーしました。

オリックスでの挑戦と苦悩

2016年オフにはオリックス・バファローズに入団。背番号25を背負い、先発投手として期待されました。2017年のオープン戦では、読売ジャイアンツ相手に5回をパーフェクトに抑える好投を見せましたが、公式戦では苦戦。開幕2戦目で初登板するも、2回2/3を5失点と打ち込まれました。その後、初勝利を挙げるも、胸郭出口症候群を発症し、戦線離脱を余儀なくされました。同年オフに自由契約となり、NPBでの挑戦は1年で幕を閉じました。

投球スタイルと人物

MLBでは主にリリーバーとして起用され、スリークォーターから繰り出す最速約150km/hの速球と、スラーブ、チェンジアップを武器にしていました。オリックス時代は、直球、チェンジアップ、ツーシーム、カーブを基本に組み立てていましたが、遊び心でナックルボールを投げることもありました。

また、自身の投球に納得がいかない場合に、放送禁止用語を口にすることで自身を鼓舞する癖があり、オリックス入団当初は「放送禁止用語投法」と報じられることもありました。もっとも、球団から注意を受け、改善に努めました。

引退後

オリックス退団後は、メキシカンリーグを経て、ナックルボーラーへの転向を表明するなど、野球への情熱を持ち続けました。

記憶に残る個性派左腕

MLBでのリリーフとしての活躍、オリックスでの先発挑戦、そして個性的なキャラクターで、多くの野球ファンの記憶に残る選手です。

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