フィンランド白薔薇勲章

フィンランド白薔薇勲章

フィンランド白薔薇勲章（フィンランド語: Suomen Valkoisen Ruusun ritarikunta）は、フィンランドにおける栄誉ある勲章の一つです。自由十字勲章、フィンランド獅子勲章と並び、国内で非常に重要な位置を占めています。

概要

この勲章は、文官・武官を問わず、フィンランド大統領によって授与されます。しかし、その選定は厳格であり、単独で決定されるものではありません。受章者の選定には、大統領に加え、首相や副首相などの要人が参加する選定会議が開かれ、受章にふさわしい人物であるかどうかが慎重に協議されます。

歴史

フィンランド白薔薇勲章の歴史は1919年1月28日に遡ります。当時の摂政であったカール・グスタフ・エミール・マンネルヘイムによって制定されました。名称は、フィンランドの国章に描かれている九つの白い薔薇に由来します。受章資格は、1919年5月16日に初めて定められましたが、その後何度かの改変を経て、現在のものは1940年6月1日に設けられました。

勲章のデザインは、著名な画家アクセリ・ガッレン＝カッレラによって手掛けられました。初期のデザインにはハーケンクロイツ（鉤十字）が用いられていましたが、1963年にモミの葉に置き換えられました。これは、デザインが政治的な意味合いを持つことを避けるための変更でした。

等級

フィンランド白薔薇勲章には複数の等級が存在します。現在、最も上位の等級は頸飾です。この等級は、特に国家元首など、非常に高い功績を挙げた人物に授与されます。

受章者

最高位であるフィンランド白薔薇勲章頸飾は、原則として各国の国家元首に授与されます。過去には、ネパール王国のビレンドラ・ビール・ビクラム・シャハ、ユーゴスラビアのヨシップ・ブロズ・チトー、フランスのシャルル・ド・ゴールといった著名な人物が受章しています。

かつては、現在の最高位である頸飾よりも上位の「宝飾・剣付フィンランド白薔薇勲章頸飾」が存在していました。しかし、この特別な勲章を受章したのは、マンネルヘイム元帥ただ一人でした。

外部リンク

勲章の画像'>Pictures of decorations
フィンランド共和国大統領府: フィンランド白薔薇勲章'>The Office of the President of the Republic of Finland: Order of the White Rose of Finland

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