フィールドの生物学

『フィールドの生物学』は、東海大学出版部が発行している、生物に関する多様なテーマを扱った書き下ろし作品の叢書です。それぞれの分野の専門家が、独自の視点と長年の研究に基づき、生物たちの驚くべき生態や進化の謎を解き明かしています。

この叢書は、特定の学問分野に偏ることなく、熱帯アジアの動物、日本のモグラ、共生細菌、昆虫、植物、深海生物、鳥類など、多岐にわたる生物をテーマにしています。それぞれの書籍は、単なる学術的な報告に留まらず、研究者自身の体験や情熱が込められており、読者はまるでフィールドワークに同行しているかのような臨場感を味わえます。

例えば、熱帯アジアの野生動物、サイチョウの生態、モグラの知られざる生活、熱帯雨林の昆虫の多様性、共生細菌の宿主操作、右利きのヘビとカタツムリの共進化、テングザルの生態、アリの巣の構造、サバクトビバッタの大発生、腕足動物の化石、野生のオランウータン、クマと森の繋がり、ジャコウネコ、博物学、クマムシ、琉球列島の魚、クモヒメバチ、湿地帯の魚、氷河の微生物、深海生物テヅルモヅル、虫こぶ形成昆虫、ウミガメの回遊、オオトラツグミ、ミツバチなど、身近な生物から、普段は目に触れることのない珍しい生物まで、幅広く取り上げられています。

各巻のタイトルからもわかるように、この叢書は、単なる生物学の知識の伝達に留まらず、それぞれの生物が持つ独特の魅力や、生物同士の複雑な関係性を深く掘り下げています。読者は、これらの書籍を通じて、自然界の奥深さや生命の多様性を再認識し、新たな発見と感動を得ることができるでしょう。

『フィールドの生物学』は、生物学に興味を持つすべての人々にとって、貴重な情報源であると同時に、知的好奇心を刺激する読み物としても最適です。研究者の情熱が詰まったこの叢書を手に取り、生物たちの織りなす驚くべき世界を体験してみてはいかがでしょうか。

刊行一覧

熱帯アジア動物記 : フィールド野生動物学入門
サイチョウ : 熱帯の森にタネをまく巨鳥
モグラ : 見えないものへの探求心
虫をとおして森をみる : 熱帯雨林の昆虫の多様性
共生細菌の世界 : したたかで巧みな宿主操作
右利きのヘビ仮説 : 追うヘビ、逃げるカタツムリの右と左の共進化
テングザル : 河と生きるサル
アリの巣をめぐる冒険 : 未踏の調査地は足下に
孤独なバッタが群れるとき : サバクトビバッタの相変異と大発生
凹凸形の殻に隠された謎 : 腕足動物の化石探訪
野生のオランウータンを追いかけて : マレーシアに生きる世界最大の樹上生活者
クマが樹に登ると : クマからはじまる森のつながり
イマドキの動物ジャコウネコ : 真夜中の調査記
裏山の奇人 : 野にたゆたう博物学
クマムシ研究日誌 : 地上最強生物に恋して
琉球列島のススメ : 身近な魚の自然史研究
クモを利用する策士、クモヒメバチ : 身近で起こる本当のエイリアンとプレデターの闘い
湿地帯中毒 : 身近な魚の自然史研究
雪と氷の世界を旅して : 氷河の微生物から環境変動を探る
深海生物テヅルモヅルの謎を追え! : 系統分類から進化を探る
植物をたくみに操る虫たち : 虫こぶ形成昆虫の魅力
竜宮城は二つあった : ウミガメの回遊行動と生活史の多型
「幻の鳥」オオトラツグミはキョローンと鳴く
ミツバチの世界へ旅する

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