フェディンスキー (小惑星)

小惑星フェディンスキーは、1984年に登録された小惑星帯の天体です。1926年10月、ソビエト連邦の天文学者セルゲイ・ベリャフスキーによって、クリミア半島のシメイズ天文台で発見されました。

この小惑星の名称は、ソ連の著名な地球物理学者であり隕石学者でもあったフセヴォロード・ウラジーミロヴィッチ・フェディンスキー（Vsevolod Vladimirovich Fedynskij, 1908年 - 1978年）に由来します。フェディンスキーは、ソビエト科学アカデミー天文委員会の副委員長、国際天文学連合（IAU）第22委員会の委員長、そして全連邦天文測地協会の副会長など、学術界において重要な役職を歴任しました。彼の多大な貢献を讃え、この小惑星に彼の名が冠せられることとなりました。

小惑星フェディンスキーの命名は、1980年6月に発行された小惑星回報で正式に公表されました。この命名は、シメイズ天文台で発見された他の小惑星についても、同様にソ連の天文学者たちの名前を冠する一連の命名の一部でした。同時に、(1783) アルビツキー、(1954) クカーキン、(1987) カプラン、(2108) オットー・シュミット、(2126) ゲラシモヴィッチなどの小惑星も、それぞれの天文学者の功績を称えて命名されました。これらの命名は、シメイズ天文台がソ連の天文学研究において果たした重要な役割を物語っています。

小惑星フェディンスキーの軌道や物理的な特性に関する詳細な情報は、JPL（ジェット推進研究所）の小天体データベースで公開されています。このデータベースでは、小惑星の軌道要素、サイズ、アルベドなどの詳細な情報が確認でき、天文学の研究に役立てられています。

関連情報としては、小惑星の一覧（1001-2000）、および人名に因む小惑星の一覧も参照することができます。これらのリストを参照することで、他の小惑星の命名背景や発見経緯についても知ることができます。小惑星フェディンスキーは、その発見と命名を通じて、天文学史と地球物理学の歴史における重要な人物の業績を後世に伝える役割を担っています。


関連項目
小惑星の一覧 (1001-2000))
人名に因む名を持つ小惑星の一覧

外部リンク
* Fedynskij JPL Small-Body Database Browser

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