フェニックス (軽巡洋艦)

フェニックス (USS Phoenix, CL-46)

アメリカ海軍のブルックリン級軽巡洋艦「フェニックス」は、1938年に竣工し、目立った活躍を見せた艦船です。その艦名はアリゾナ州のフェニックス市にちなんで名付けられています。この艦艇は、太平洋戦争において重要な戦闘に参加し、その後アルゼンチン海軍に売却されました。

艦の概要

「フェニックス」は、1935年4月にニュージャージー州カムデンで起工し、1938年に就役しました。太平洋戦争開戦時には真珠湾に停泊しており、攻撃に遭ったものの大きな損害を受けることはありませんでした。その後、「フェニックス」は東南アジアやインド洋で船団護衛任務を担い、1943年には第7艦隊に編入されました。

1944年にはビアク島攻防戦に参加し、日本軍駆逐艦との接触もありました。同年10月に行われたフィリピン攻防戦では、レイテ沖海戦に従事し、神風特別攻撃隊との交戦も経験しました。

第二次世界大戦中の活動

1941年12月の真珠湾攻撃時、「フェニックス」はフォード島近くにあり、日本軍の攻撃を受けましたが、すぐに立て直し、本国の輸送船団護衛などに従事します。その後、1942年にはジャワ島への迅速な行動が要求され、ここでも護衛ミッションに当たりました。特に、「フェニックス」はカーチスP-40戦闘機の輸送を支援した際、日本軍の攻撃を受けつつも任務を全うしました。

1944年には、連合軍の進撃に従い、ビアク島での戦闘や、アドミラルティ諸島への支援を行いました。この期間中、「フェニックス」は連合軍の指揮下で重要な役割を果たしました。

終戦後とアルゼンチンでの運用

1945年以降、戦争の終息に伴い、「フェニックス」は1946年に退役し、その後1951年にアルゼンチンに売却されました。アルゼンチンでの艦名変更が行われ、「ヘネラル・ベルグラノ」という名で運用されることになります。1982年のフォークランド紛争では、イギリス海軍の潜水艦の攻撃を受けて沈没しました。

艦の栄誉

「フェニックス」は、戦功として11個の従軍星章を受章しており、様々な勲章を授与されています。太平洋戦争における活躍は、艦の名声を高める要因となり、多くの歴史的出来事に関与しました。艦そのもののデザインや、戦業の多くは、現代の艦艇設計にも影響を与える要素となっています。

この「フェニックス」は、米海軍にとって象徴的な艦艇であり、多くの戦士たちの記憶に残る存在です。

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