フェルナンド・カベナギ

フェルナンド・カベナギ：華麗なるストライカーの軌跡

フェルナンド・エセキエル・カベナギ。1983年9月21日、アルゼンチン・ブエノスアイレス州オブリエン生まれの元アルゼンチン代表サッカー選手である。そのキャリアは、類まれな得点能力と幾多のクラブを渡り歩く波乱に満ちたものであった。

リーベル・プレートでの輝き：

12歳でCAリーベル・プレートの下部組織に入団。若くしてその才能を開花させ、圧倒的な得点力で頭角を現す。2001年、まだ18歳にしてトップチームデビューを果たすと、その活躍は瞬く間に周囲を魅了した。アリエル・オルテガやアンドレス・ダレッサンドロといったスター選手と共に、リーグ優勝に大きく貢献。自身も15得点を挙げて得点王に輝き、アルゼンチンのサッカー界にその名を刻む。続くシーズンも12得点を記録し、チームの連覇に貢献した。

ヨーロッパ挑戦とロシアでの苦悩：

その活躍はヨーロッパの強豪クラブの目を引き、ユヴェントス、ローマ、マンチェスター・ユナイテッド、バルセロナなど多くのクラブが獲得に名乗りを上げた。しかし、カベナギは2004年、ロシアのFCスパルタク・モスクワへ移籍。移籍金は当時ロシア史上最高額とされる約13億円にのぼった。しかし、ロシアでの生活は容易ではなかった。気候への適応や監督との確執など、様々な困難に見舞われ、本来の力を発揮することは叶わず、3年間で62試合17ゴールという成績に終わった。

ボルドーでの復活とリーグ優勝：

2007年、カベナギはフランスのFCジロンダン・ボルドーへ完全移籍。当初は出場機会に恵まれず、怪我の影響もあったが、シーズン後半には出場機会を増やし、その得点力でチームを牽引。リーグ2位という結果に貢献した。翌2008-09シーズンにはチームトップタイの13ゴールを記録し、10シーズンぶりのリーグ優勝を掴み取った。

様々なクラブでのプレーとリーベル・プレートへの帰還：

その後、出場機会減少などを経て、RCDマヨルカへレンタル移籍。その後、2011年にプリメーラB・ナシオナルに降格した古巣リーベル・プレートへ復帰。19得点を挙げてチームの1部昇格に大きく貢献した。

アルゼンチン代表：

2003年のFIFAワールドユース選手権では4得点を記録。また、2008年にはアルゼンチン代表に招集され、国際Aマッチデビューも果たした。

引退：

2016年12月27日、膝の故障を理由に現役引退を発表。

華麗なるストライカーのキャリアは幕を閉じたが、その名はアルゼンチンのサッカー史に永遠に刻まれるだろう。

獲得タイトル：

リーベル・プレート：プリメーラ・ディビシオン(複数回)、プリメーラB・ナシオナル
ボルドー：リーグ・アン、トロフェ・デ・シャンピオン、クープ・ドゥ・ラ・リーグ
インテルナシオナウ：カンピオナート・ガウショ
APOEL：キプロス・ファーストディビジョン

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